SUPER GT第3戦セパンの決勝レース(16日)、GT300クラスではホンダCR-Z同士の優勝争いが展開され、後半に再逆転した高木真一&小林崇志が勝利を収めた。武藤英紀&中山友貴が2戦連続2位となり、CR-Zは1-2フィニッシュでGT300初優勝を飾っている。
予選1-2のCR-Z勢が、決勝でも他を圧する強さを見せた。ポール発進の#55 ARTA CR-Z GT(高木&小林)は、ピット作業タイミングで#16 MUGEN CR-Z GT(武藤&中山)に首位を奪われるが、残り10周ほどのところで小林が中山をコース上でオーバーテイク。#55 ARTAは再逆転してのポール・トゥ・ウインを飾る格好となり、CR-Zに初優勝をもたらした(CR-Zは両車ともブリヂストンタイヤを装着)。
#55の鈴木亜久里監督は、「ARTAにとって久しぶりの勝利が、CR-Zの初優勝であり、ブリヂストンの(GT300での)初優勝だった。とても嬉しいね。細かいトラブルはいろいろあったけど、それを乗り越えて勝てたのはドライバーとチームのおかげ。彼らに感謝したい」と語っている。
一方、前戦でトップを独走していながらもタイヤが異物収拾したことによる異常振動で緊急ピットイン、ハイブリッド車初優勝をプリウスに達成された無念を晴らしたかった#16 武藤&中山だが、連続2位という悔しい結果に。CR-Z初優勝も#55 高木&小林に達成されることとなったが、#55がノーハンデだったのに対し、#16は今回38kgを背負っていたのだから仕方ない面もある。武藤&中山はドライバーズポイントランキングで首位に2点差の2位に進出しており、今後はタイトル戦線での活躍にも期待がかかる。
#61 SUBARU BRZ R&D SPORT(山野哲也&佐々木孝太/ミシュラン)は3位走行中のレース後半、山野が周回遅れと交錯した際にスピンを喫してしまい表彰台を逃がした(4位)。3位には開幕戦勝者でトップハンデ50kgの#11 GAINER DIXCEL SLS(メルセデスSLS:平中克幸&B.ビルドハイム/ダンロップ)が入り、ドライバーズポイント首位をキープしている。レース前半には#61 BRZに先行する場面もあった#88 マネパ ランボルギーニ GT3(ガイヤルド:織戸学&青木孝行/ヨコハマ)が5位、#4 GSR 初音ミク BMW(Z4:谷口信輝&片岡龍也/ヨコハマ)が6位。
輸入車VS国産車の戦いにハイブリッド車の本格的な躍進も絡み、ますます複雑で熱い様相を見せてきたGT300クラス。次なる戦いは7月27~28日の第4戦、開催地はスポーツランドSUGO(宮城県)である。