【インタープロト 開幕戦】3950cc/V6の専用ワンメイクKuruma採用、新カテゴリーのテーマはDriving Competition

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インタープロトシリーズ開幕戦、プロの部で平川亮がドライブしたマシン。
インタープロトシリーズ開幕戦、プロの部で平川亮がドライブしたマシン。 全 12 枚 拡大写真

日本人初のル・マン24時間レース総合優勝者・関谷正徳氏(現SUPER GT トムスチーム監督)が提唱する“Driving Competition”をテーマに発足した新カテゴリー「インタープロトシリーズ」。その開幕戦が、6月22~23日に富士スピードウェイで開催された。

インタープロトシリーズ(Inter Proto Series)はマシンの過度な開発を抑制、ドライビングの技量を競う場としての成立を目指して生まれた新カテゴリーだ。

Kurumaと名付けられた専用ワンメイクマシン(3950cc/V6エンジン搭載)は、富士スピードウェイ周辺のレーシングガレージの技術・知識を結集して設計されたもので、参加者はこれに大幅な開発の手を加えることなくレースを戦うことになる。だから、Driving Competitionなのだ。

インタープロトには他にも特徴があり、なかでも最大のトピックと言えるのが、本格的な“プロとアマのタッグ戦”であること。1台のKurumaをジェントルマンドライバー(アマチュア)とプロがシェアし、ジェントルマンドライバーは10周(土曜)と15周(日曜)のレースを計2回、プロは22周(日曜)のレースを1回走るのだが、ここで重要なのは、プロの顔ぶれの豪華さである。開幕戦には、今季スーパーフォーミュラに参戦している期待の新鋭・平川亮、SUPER GT/GT300クラスのトップコンテンダーである田中哲也、平中克幸、横溝直輝、全日本F3で優勝経験がある若手精鋭の井口卓人と蒲生尚弥、さらには90年代に全日本ツーリングカー選手権や全日本GT選手権(SUPER GTの前身)で数々のタイトルを獲得した影山正彦と、新旧のトッププロが顔を揃えた(プロの部の優勝は平川。井口は残念ながら決勝不出走)。

こういったワンメイクシリーズは、ともすると「参加する側だけが楽しいレース」になりがちだが、一流プロの参戦の実現と、パドックがフリーアクセス(日曜入場料金:税込2000円/中学生以下無料)なのでKurumaやドライバーに近づける、レース以外のイベントも充実、ということで「観る側もしっかり楽しめるレース」となっているのが、インタープロトの新しさだろう。既存のトップカテゴリーとは異なるかたちの新シリーズで国内レース界を盛り上げていきたい、というのが関谷氏の志。実際、開幕戦のピットエリアは、SUPER GTやスーパーフォーミュラとは少し違った賑わい方を見せていた。今後の発展に期待がかかる。

初年度の今季は全3戦のスケジュールで、開催地はいずれも富士。第2戦は8月24~25日、今回の開幕戦同様に富士チャンピオンレースとの併催で、第3戦は9月21~22日にアジアン・ル・マン・シリーズとの併催で実施される予定となっている。

《遠藤俊幸》

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