レッドブルとフェラーリはFIAに対する反乱も辞さず

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マーク・ウェーバー(レッドブル、中国GP、2013年)
マーク・ウェーバー(レッドブル、中国GP、2013年) 全 4 枚 拡大写真

モナコGP以来、F1パドックを揺るがしたタイヤテスト事件騒動は、メルセデスAMGに戒告とシーズン後半のヤングドライバーテストへの参加禁止、ピレリには戒告という寛大な処分で一応決着した。

FIA会長としてほとんど公式の場に姿を見せなくなったジャン・トッドだが、この事件が起きる前は今年後半の再選も確実と見られていた。だが、トッド体制を揺るがしかねない反乱の火の手は、FIAの権威の中核であるF1から噴き出している。

タイヤテスト事件を審理した国際法廷は、他ならぬトッドの肝いりで創設された新機関であり、初めて扱った事件で致命的な機能不全を露呈。トッドに落ち度はないとしても、F1のイメージを損ねたことは間違いなく、一般的なF1ファンにはチームによって不公平なルールが用意されているという誤解を与えてしまった。

今やレッドブルを中心に、今回の処分をきっかけにFIAに公然と異を唱えるチームも出てきた。3日間の秘密テストをやったにも関わらず、実質的には口頭注意と大差のない処分で事なきを得たメルセデスAMGに対するパドックの空気は怒りにも似たものがある。シルバーストーンのヤングドライバーテスト禁止も、反則行為に見合った処分とは言えないというのが一般的な理解だ。

水面下では、レッドブルとフェラーリの2チームがバーニー・エクレストンに直接不満の意を伝えたようだ。フェラーリは、「スペインGPで不振だったチームが違法テストを経てモナコGPで優勝したという事実に、どの程度の処分が適当なのかをあらためて問いたい。そもそもテストは秘密裏に行われたため詳しい内容が分かっていないのに、国際法廷はその点を調査する努力をまったくしていない」と不満を隠さない。

《編集部》

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