東北・会津若松へのロングドライブ道中で、ボルボ『XC60』の機能性を女性スタッフがリサーチした。
SUV初心者にもやさしいXC60
視点が高く運転しやすいSUVだが、車体の大きさ故に不安を抱く人もいるだろう。今回試乗したボルボ『XC60』 T5は全長4625mm、全幅1890mm、全高1715mmと、他社のミドルクラスSUV(メルセデスベンツの『GLK』など)に比べても全体的にサイズは少し大きい。しかしながら、安全性において定評のあるボルボだけに、運転に自信のないドライバーをサポートしてくれるテクノロジーは充実しており、ストレスのない走りを愉しむことができる。
車高が高いモデルではあるが、ドライバーズシートに座るとさほど高さは気にならない。しかしSUVらしく視界が大きく取れるので、車幅感覚はつかみやすいだろう。
助手席側にはサイドビューカメラが設置されているので、死角の心配もない。後方確認に便利なリアビューカメラが狭いスペースでの駐車をアシストしてくれる。
また最小回転半径は5.8mとボディサイズの割に取り回しも悪くなく、普段の生活シーンにも何ら支障は感じない。
一方、燃費にはやはりまだ改善の余地があるだろう。エアコン使用や渋滞もあったが、平均燃費は8km/Lを下回った。車種を考えると贅沢は言えないが、もう少し向上を望みたいところだ。
◆街に人にやさしい安全性能
安全性を追求するボルボならではのテクノロジーは、ドライバーはもちろん歩行者にも配慮している。例えば「HUMAN SAFETY」(歩行者検知機能付追突回避・軽減フルオートブレーキ・システム)。デジタルカメラとミリ波レーダーが車間距離や歩行者の動きを常にモニタリング。走行中、突然歩行者(またはクルマ)が前に飛び出して来ても自動的にフルブレーキが作動するというものだ。
また標準装備の「CITY SAFETY」(低速用追突回避・軽減オートブレーキ・システム)は、
市街地や渋滞時に発生しやすい追突事故に配慮したシステムで、低速時(4-30km/h)に危険を感知すると自動的にブレーキを作動、追突を回避(またはその衝撃を軽減)してくれる。
今でこそ類似の安全デバイスは他メーカーのクルマにも搭載されているが、低速用追突回避・軽減オートブレーキ・システムを標準装備にしたのはボルボが世界初である。
どんなに安全運転を意識していてもヒューマンエラーを皆無にするのは難しい。注意力の散漫や対処の遅れなど、うっかりミスに対処してくれるシステムがあれば、加害者も被害者も生まないより安心安全なドライブを愉しむことができる。ルックス以上にこだわりを持ったボルボXC60は、見た目もいいけど仕事もできる、優秀なパートナーと言ったところか。