ミネベアは、米国子会社のニュー・ハンプシャー・ボール・ベアリングス(NHBB)が、航空宇宙産業、工作機械などのセラミックベアリングやハイブリッドベアリングを製造するドイツのセロベアを買収すると発表した。
ミネベアは、ゼロベアの全株式を取得することで合意した。
セロベアは、セラミックベアリングの世界的なリーダー企業で、セラミック材料を用いた先進的なセラミックベアリング、高性能鋼材を用いたハイブリッドベアリングの設計・製造で20年以上の実績を持つ。同社は、欧州と米国の航空宇宙産業や医療機器、半導体製造装置、工作機械、モータースポーツなどの幅広い用途向けに、内径5mm~外径420mmまでの高速、低摩擦、高耐腐食性や、高温・乾燥状態などの特殊環境下で高品質が要求される特殊セラミックベアリングとハイブリッドベアリングを手がけている。
ミネベアは、セロベアと同様に、航空宇宙産業、医療機器向けベアリングに強みを持つNHBBと、歯科、医療機器、航空宇宙産業向け特殊ベアリングに強みを持つ欧州子会社マイオニックを保有している。
今回、セロベアのセラミックテクノロジーの導入によって航空宇宙産業向けの新たな製品群の創出と、ラインナップの拡充によって競争力強化が図れると判断した。
ミネベアが得意とする極小・小径ボールベアリングに加えて、航空宇宙産業向け特殊ベアリングの新規開発を加速し、顧客への最適な製品の提供を実現し、更なる競争優位性を確立する方針だ。
欧州、米国の航空宇宙産業は、旺盛な需要を背景に、今後も成長が見込まれていることから、同分野向けを中心とした製品の販売拡大を目指し、収益性の向上を図る。