【カーナビタイム for Smartphone】通信とローカルの強みを活かしたナビアプリ

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性が違うことが分かる。木目調のバックはレザー調などに変更することが可能。
性が違うことが分かる。木目調のバックはレザー調などに変更することが可能。 全 11 枚 拡大写真
◆通信カーナビアプリの元祖が放つドライブアプリ

ナビタイムはカーナビアプリの元祖と言っていいブランドで、日本初のケータイカーナビサービスといえるauとの協業で「EZ助手席ナビ」を携帯電話向けアプリとして提供。スマートフォンが普及するとカーナビアプリ「ドライブサポーター」をリリースして健在ぶりを示したが、スマートフォンでは強力なライバルが次々と登場した。カーナビアプリの機能も猛スピードで進化し、最近では電波状況に左右されずに使えるスタンドアロンタイプで、しかもユーザーフレンドリーなUIのアプリが主流となっている。

そんなタイミングで登場したのがこの「カーナビタイム for Smartphone」(以下カーナビタイム)だ。本アプリはドライブサポーターのバージョンアップではなく、まったくの別物(ドライブサポーターは併売される)。機能だけでなくアプリの目指す方向性が異なっており、同じナビタイムのアプリとは思えないほどだ。

その特徴をひと言で言えば、カーナビアプリにおける最新のトレンドを全て取り込み、さらに独自の魅力も追加してきたということ。軽自動車で大ヒットとなっているホンダ『N BOX』がスペース系軽自動車として「究極の後出しジャンケン」と言われたりしたが、このカーナビタイムも同じような印象を受ける。使うほどに、ライバルの特徴をよく研究しているなと思わせる。

なお、カーナビタイムはiOS、Androidの両方でリリースされており、今回紹介するのはiOS版だが、機能は基本的に同じだ。気になる価格は、7日間/無料(制限あり)、500円/30日、2900円/180日、5700円/365日となっている。ナビタイムのほかのサービスとは独立しており、ナビタイムアカウントが無くても使える。もちろん、ナビタイムアカウントがあればPC版ナビタイムと連携させることが可能だ。


◆ナビアプリの主流となったスタンドアロンタイプに移行、通信の魅力も携える

まず、本アプリは地図データを端末内に保存するスタンドアロンタイプとなっている。ルート検索も端末で行うため、電波が届かないエリアでも支障なく使用することが可能だ。実際に試したところ、目的地の検索は通信できる環境でないと使えないようだが、あらかじめ登録しておいたスポットへのルート検索やガイドは支障なく使えた。ちなみに、本アプリのデータサイズは約1.4GB(iOS版の場合)。これはほかのスタンドアロンタイプのカーナビアプリと比べてかなり少なく、ダウンロードはスムーズに行える。

通信を必要としない本アプリだが、その一方で通信を使う機能も多数採用している。まず当然だが渋滞情報。オンデマンドVICSにより最新の渋滞情報を取得し、地図上に表示するだけでなく、渋滞回避ルート検索ができる。それに駐車場の空満情報とガソリンスタンドのリアルタイムな価格情報も表示できる。そして極めつけは、通信できる状況であれば、サーバー側の最新の地図やスポット情報を利用できる。

通信できない時は端末内のデータを使い、通信できるときはサーバーの最新データを使うというのは、データの運用方法としてひとつの理想と言っていいだろう。要するに本アプリは通信型とスタンドアローン型のいいとこ取りをしているのだ。この辺りが、後出しジャンケンならではのしたたかさといえる。

ただし、このデータ運用が具体的にどのような仕組みになっているのかはほとんど説明されていないので、詳しいことはわからない。本アプリを使用していても、今見ている地図が端末内のものかサーバーのものかを知る手がかりもない。おそらく、端末内のデータがサーバー内のデータより古い場合に差分データのようなものをダウンロードして、端末内のデータを少しずつアップデートしているのだと思われる。

そうだとすれば、もう一つのメリットが生まれる。それは、アプリのアップデートのたびに巨大な地図データをダウンロードする必要がないということだ。事実、本アプリを試用している時にちょうどアプリのバージョンアップがあったが、ダウンロードはすぐに済んだ。1GBを超えるデータをダウンロードするのはたとえ数ヶ月に一度でも面倒なものなので、これはありがたい。

《山田正昭》

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