川崎近海汽船は、小型チップ船「トロピカル・シーロード」をスクラップ売船したと発表した。
トロピカル・シーロードは、1989年に建造した小型チップ船で、貨物載貨容積が100万立方フィート。
現在、国内製紙業界は生産縮小に伴って、大型チップ船の整理を急速に進めている。この影響を受けて、従来小型チップ船の領域であった近海チップソースへの配船も港湾整備と併せて大型化される傾向にある。
国内に現存する小型チップ船は4隻程度に減少している。同社では、船の延命を図ってきたものの、現行の市況水準ではフリー運航は困難と判断し、スクラップ化を決断した。
中・長期的には、アジア圏の紙の生産量は増加し、大型チップ船の市況回復に伴って小型チップ船も活躍の場が出てくると見ている。このため、2001年に建造した貨物載貨容積150万立方フィートの「トロピカル・ブリーズ」は運航を継続する。