マレー経済行動委員会、TPP参加に懸念を表明

エマージング・マーケット 東南アジア

マレー経済行動委員会(MTEM)は、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について、マレーシア政府がTPPに参加することで、国内企業は競争激化の影響を受け、医薬品の価格が上昇すると指摘している。

MTEMのモハマド・ニザル・マシャル最高責任者は、マレー人経済界への影響について、政府調達がTPPに基づき「公平な競争条件」で行われることになれば、マレー系企業は準備ができていないため対応できないとの懸念を示した。また、TPP参加・署名で農産物にかかる関税が撤廃され、食肉や牛乳、クリーム、コメなどの食品が関税による保護から外れるため国内農家や生産者は競争力を失うなどマイナスの影響を被ると指摘。

農業だけでなく、安価なジェネリック医薬品の締め出しが行われることになり市民が手に入れることができる医薬品の価格が上昇するとの懸念を指摘した。例として、HIV/AIDS患者向けの医薬品の価格は現在平均1万5,000リンギ程度だが、関税が撤廃されると6万7,000リンギにまで値上がりすると説明した。

千田真理子

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