【宇宙資源展】6メートルの巨大パネルで太陽系惑星群のスケールを知る
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隕石には岩石質、金属質などいくつかのタイプがある。金属を含む隕石は、宇宙にはそのままの形で利用できる資源が存在する証左だ。宇宙資源展では、約92%が鉄でできており、ニッケルとイリジウムも含む「ギベオン隕石」(ナミビアで発見)の一つが展示されている。また、モロッコで発見された「Zagora隕石」、ロシアで発見された「Chinga隕石」など鉄隕石のカット面が見られ、金属の質感を確かめられる。
岩石質の隕石では、今年2月にロシア上空で爆発したチェリャビンスク隕石も展示中。日本スペースガード協会会員で「はやぶさ2」ミッションマネージャーの吉川真准教授らが現地で収集し持ち帰ったものだ。
隕石の起源が小惑星であることを明らかにしたのは、「はやぶさ」をはじめとする小惑星探査の成果だ。JAXA提供の「はやぶさ」ミッション映像展示と、イトカワ模型が見られる。
宇宙資源展を企画した東京大学・宮本英昭准教授のおすすめは、太陽系の既知の天体(太陽を除く)をスケール比を合わせて並べたパネル展示。太陽系最大の惑星・木星と、人類が調査した最小の天体・小惑星イトカワを正しいスケールで並べるには、書籍やモニター画面では到底大きさが足りない。展示パネルは縦3メートル、横6メートルのサイズになり、それでも木星はその一部、最小のイトカワは拡大画像を添えなければ視認できない。
《秋山 文野》