【HV U-Car 最前線】2009年から3年間でHVの新車販売120万台…今後のU-Car市場はどうなる

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東京トヨペットU-park八王子店
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2009年のエコカー補助金/減税を契機として、ハイブリッドカー(HV)が大きく売り上げを伸ばしたのは周知の通り。U-Carの流通は新車の販売台数とシンクロする。ここでは2013年から2014年にかけて、1回目ないし2回目の車検を迎える2009年から2011年までのHVの販売台数を見てみたい。

◆2009年から2011年にかけてのHV新車販売台数は約120万台

HVの盛り上がりは一過性のものではなかったということは数字が物語っている。たとえば3代目のトヨタ『プリウス』。発売初年の2009年には、バックオーダーを大量に抱えたことも話題になったが、実質販売期間が半年あまりしかなかったにもかかわらず20万8876台を販売(2009年は2代目プリウスの販売台数含む)。通年で販売した2010年、2011年はそれぞれ31万5669台、25万2528台を売り切った。この3年間で実に77万7000台あまりを販売したことになる。

その他のおもなHVに目を向けてみよう。まずトヨタでは、ミドルクラスセダンの『SAI』は2009~2011年の3年間に4万9997台、『エスティマハイブリッド』は3万0961台、『クラウンハイブリッド』は1万5236台。『プリウスα』は2011年5月発売だがこの単年だけで5万5121台を販売した。

ホンダは『シビックハイブリッド』が8996台、『インサイト』が14万4490台、『CR-Z』が2万9166台、そして『フィットハイブリッド』が16万2160台という具合だ。

さらに、上記以外の車種を合わせると2009年から2011年に販売されたHVはおよそ120万台。これらのうちのある一定の割合がU-Car市場に大量流通してくるというわけだ。

◆2~3年先にはHV U-Carの選択肢はさらに多様化

また、少々先の話になるが、2012年に26万台以上を売り上げたトヨタ『アクア』や小型ミニバンや小型ステーションワゴンというカテゴリーにいち早くHVを展開したホンダの『フリードハイブリッド』/『フィットシャトルハイブリッド』も2012年には合わせて10万台近くを販売している。さらに、トヨタやホンダ以外からもHVが続々登場しており、2014年の後半あたりからは流通台数だけでなく、車種の選択肢も広がるはずだ。

先日取材した東京郊外のトヨタ トヨペット系列U-Car販売店では2013年6月時点でおよそ1割がHVとのこと。埼玉にあるホンダの郊外店では全在庫のおよそ3割がHVだという。新車販売の実績からしてHV U-Carの在庫比率は今後さらに高まることは確実だ。

◆HVを知り尽くしたディーラー系U-Car販売店での購入を第一候補に

HVの燃費性能は経年による劣化がほとんどないことは以前にも述べたが、当然のことながら、そのためには、定期的なメンテナンスを受け、性能を維持できるコンディションが保たれていなければならない。

HVは、エンジンだけでなくバッテリーやモーター、PCU(パワーコントロールユニット)などによる統合制御をおこなっている。とはいえ、神経質になる必要はまったくない。初代プリウスから数えて市販HVの誕生から16年が経とうとしているが、これまでパワートレーンに関する大きなトラブルが報告されてはいないように、ガソリン車と同様の感覚で乗ることができる。

ただ、エレキ(モーター/バッテリーおよびその制御機構)関連については一般の整備業者では容易に扱えない部分で、必然的にディーラーでの点検整備が基本になる。ディーラーで扱うU-Carは基本的に整備履歴が明らかな車両であり、多くの販売店で第三者機関が車両状態を評価した結果を車両検査認定証として発行している。

また保証面でも格安車を除けば軒並み1年間・走行距離無制限、また延長保証にも対応するなど充実している。さらにたとえばトヨタでは、ハイブリッド機構を初年度登録から10年間保証する「T-Valueハイブリッド」を用意するなどして安心感を高めている。

HV U-Carを探すのであれば、まずは素性や履歴が確かな車両を多数揃えるディーラー系U-Car販売店から当たるというのが合理的な行動と言えそうだ。

《レスポンス編集部》

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