国土交通省による2012年度鉄軌道事故調査…運転事故は811件、死者295人

鉄道 行政
国土交通省、鉄軌道輸送の安全についてまとめ(2012年度)
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国土交通省は、2012年度の鉄軌道輸送の安全にかかわる情報を公表した。

2012年度に発生した運転事故は、件数が811件で前年度比55件、6.4%減だった。死亡者数は295人、同19人減。なお乗客の死亡事故は、ゼロだった。負傷者数は451人で、14人マイナス。

事故件数の内訳は、列車事故が22件、踏切事故が295件、道路障害事故が62件、人身障害事故が429件、物損事故が4件だった。

踏切事故の死亡者数は121人で同2人増となった。踏切事故については、高齢者が関係するものが多く、2010~2012年度に発生した事故902件のうち、448件を60歳以上の事故が占めている。また、衝撃物別である自動車だけをみても430件のうち、210件を60歳以上が占めている。

国交省では、これらの特徴を踏まえ、踏切支障報知装置の整備を推進するほか、自動車が踏切道から出る前に遮断機が閉じたときにはそのまま進行し遮断機を自動車で押し上げて脱出できることの周知を図る。

人身障害事故は、件数が429件で、死亡者数が172人で同23人減だった。線路内への無断立入りなどでの接触による人身障害事故は、件数が193件で前年度14件減、死亡者が145人で同17人減となっている。

「ホームから転落して接触」と「ホーム上で接触」を合わせた「ホームでの接触」による人身障害事故は、件数が223件で同14件増、死亡者数が24人で同7人減だった。このうち、酔客に係るものは137件で同15件増だった。

これに対し国交省では、ホームの安全対策としてホームドアなどの整備や、「プラットホーム事故ゼロ運動」などにより事故防止を図っていく方針。

輸送障害(列車の運休、旅客列車の30分以上の遅延)は5881件で同603件増だった。

鉄道係員、車両、鉄道施設に起因する輸送障害(部内原因)は1637件で同119件増だった。このうち、鉄道係員に起因するものが262件で同8件減、車両に起因するものが917件で同36件増、施設に起因するものが458件で同91件増だった。

線路内立入りなどによる輸送障害(部外原因)は、2231件で同381件増だった。このうち、自殺によるものは631件で同30件増、動物によるものは514件で同202件増だった。

風水害、雪害や地震などの自然災害による輸送障害(自然災害)は、2013件で同103件増だった。特に、水害によるものが528件で同43件減、雪害によるものが304件で同57件減、風害が560件で同223件増、地震によるものが62件で同102件減だった。

《レスポンス編集部》

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