エストニア人工衛星 宇宙ゴミ衝突を回避後さらなる接近警報

宇宙 科学
8月4日に警告されているESTCube-1とスペースデブリの軌道
8月4日に警告されているESTCube-1とスペースデブリの軌道 全 1 枚 拡大写真

日本時間8月2日13時40分に警告されていた、エストニア初の人工衛星『ESTCube-1』とロシアの通信衛星『コスモス2251』由来のスペースデブリ衝突事故は大事に至ることなく回避されたとプロジェクトチームがfacebookにて公表した。

警告されていたESTCube-1とスペースデブリ衝突だが、日本時間8月2日夕刻には、「衛星は無事」とのプロジェクトチームの一報があった。デブリ片と衛星は245メートルまで接近したと考えられる。衛星の健康状態は良好で、蓄電池も満充電の状態を保っているという。太陽を撮影した画像も公開された。

しかし、直後に別のスペースデブリが日本時間8月4日14時35分に接近するとアメリカ戦略軍統合宇宙作戦センター(JSpOC)が警告した。予測されるデブリ(カタログ番号SCC# 22578)のサイズは、コスモス2251由来のものより30倍大きいとのことだが、接近距離は900メートル程度で前回よりは離れている。

相次ぐスペースデブリ接近からプロジェクトチームが懸念したのは、2009年に起きたロシアの通信衛星『コスモス2251』と通信衛星『イリジウム33』の衝突により発生したデブリ小片が固まって軌道上を飛行している「デブリクラウド」にESTCube-1が突入してしまったのでは、とのことだ。しかし、後者のスペースデブリは別の原因で発生したもので、そうした懸念は薄い。

状況は予断を許さないが、事態は当初より深刻ではないとのこと。プロジェクトチームは、現地時間8月4日日曜日午前にタルトゥ大学より今回の事象について公式発表を行う予定としている。

ESTCube-1とコスモス2251接近軌道

《秋山 文野》

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