山陽道高架橋の金属板落下事故、原因は施工ミス

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まん中の支柱下の隙間(ジョイント)を覆う形で金属板が取り付けられていた
まん中の支柱下の隙間(ジョイント)を覆う形で金属板が取り付けられていた 全 3 枚 拡大写真

8月13日、山陽道下り線の倉敷高架橋から重さ35kgの金属板が高架下の市道に落下しているのが見つかった。道路を管理する西日本高速は当初、原因は猛暑の影響としていたが、翌日になって施工ミスであることがわかった。

金属板の落下が見つかったのは、岡山県倉敷市生坂の市道。13日6時40分頃、100cm×50cm×厚さ9mmの鋼板が落ちているのを通行人が発見し、警察への通報で明らかになった。

高架橋は温度変化によって収縮と膨張を繰り返す。その動きを吸収するために橋梁と橋梁のつなぎ目に「ジョイント」(遊間部)と呼ばれる幅170mmの隙間を設けている。

金属板は、その隙間を覆う形で取り付けられ、通行時の音が外に漏れない役割を果たしているのだが、この取付方法がよくなかった。

本来、金属板は温度変化で橋梁の幅が動くことを見込んで、片側の橋梁コンクリート壁にボルト5本で固定され、もう片方は橋梁の収縮と膨張で自由に動くように取り付けられ、固定されていない。

問題の場所では、ジョイント部分の隣に高速道路の側壁を支える支柱が設置されていた。この支柱が金属板が動きを妨げ、そのため直径約1.5cmのボルトに想定しない力がかかり破断。7m下の市道に落下したものとみられる。

同社は倉敷高架橋の類似場所3か所の金属板を撤去した。山陽道下り線倉敷高架橋は、倉敷ICから800m、151.6kp(キロポスト)の場所にある。また、同社は中国支社管内の類似箇所について、13日から点検を始めた。

同社は「近隣住民と市道通行者に多大なご迷惑をおかけしました。このような事象のないよう万全の対策を実施します」と、話している。

《中島みなみ》

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