【キャデラック CTS 試乗】仕立ての良さが光る熟成のミドルセダン…松下宏

試乗記 国産車
キャデラックCTS
キャデラックCTS 全 14 枚 拡大写真

キャデラック『CTS』はアメリカで、価格と車格を向上させた新型車が発表され、秋にも発売される予定だ。日本では現行モデルの最後の特別仕様車が販売されている。

【画像全14枚】

外観デザインはアート&サイエンスのデザインコンセプトに基づいたもので、エッジの効いたシャープなラインが印象的。大きな格子状をしたフロントグリルの中央にキャデラックのエンブレムが配置され、見るからにキャデラックらしい堂々としたデザインである。

太いリヤピラーは傾斜も強められていて、運転席からの斜め後方視界は決して良いとはいえない。逆に斜め後方の離れた位置から見たときの迫力はキャデラックらしいものだ。

室内にはラグジュアリーな空間が広がる。本革シートや木目パネルなどの自然素材が採用され、入念な作り込みによって仕立ての良さを感じさせる。キャデラックは違うなと思わせる部分だ。

運転席の広さはボディの大きさに見合ったゆったりした感じがある。後席の広さは大柄なボディの割にはさほどではないものの、窮屈に思えるほどではない。

搭載される直噴仕様のV型6気筒3.6リッターエンジンは、6速ATとの組み合わされて気持ちの良い吹き上がりと加速を示す。馬力に換算すると300psを超える237kWのパワーと373Nmのトルクは、1800kgを超えるCTSのボディに対しても十分な余裕がある。

走らせたときの印象は、ラグジュアリーというよりもむしろスポーティな感覚で、GMがスポーツセダンという呼び方をするのが良く分かる。きびきびした感じの走りだ。

足回りもアメリカ車にありがちな柔らかい乗り味とは違って、しっかりしたやや硬めの乗り心地である。タイヤが19インチと大きいことも、乗り心地に影響している。同様にしっかりした手ごたえのある操舵フィールもスポーツセダンらしい。

639万円の価格はメルセデスベンツ『Eクラス』やBMW『5シリーズ』と重なる部分があるが、排気量まで合わせて考えるとキャデラックの買い得感がはっきりする。次期モデルの登場が近いことを理解した上で選びたい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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