生駒ケーブルの宝山寺2号線、開業時の塗装を復刻…愛称「すずらん」「白樺」も復活

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宝山寺2号線の車両が開業95周年を記念して旧塗装に変更された。写真はコ3形コ3の「すずらん号」。
宝山寺2号線の車両が開業95周年を記念して旧塗装に変更された。写真はコ3形コ3の「すずらん号」。 全 3 枚 拡大写真
近畿日本鉄道(近鉄)は8月28日、奈良県生駒市内の鳥居前~生駒山上間2.0kmを結んでいる生駒鋼索線(生駒ケーブル)について、宝山寺2号線の車両の塗装を開業時のものに変更したと発表した。開業95周年記念事業の一環で、8月21日から運転を開始した。

生駒ケーブルは鳥居前~宝山寺間0.9kmを結ぶ宝山寺線と、宝山寺~生駒山上間1.1kmを結ぶ山上線で構成されている近鉄の鋼索鉄道(ケーブルカー)。宝山寺線は宝山寺1号線と宝山寺2号線が並行する複線になっている。

1918年8月29日に現在の宝山寺1号線が日本初のケーブルカーとして開業し、続いて1926年に宝山寺2号線、1929年に山上線が順次開業した。戦時中の1944年には山上線と宝山寺2号線が休止となったが、翌1945年に山上線が運転を再開。宝山寺2号線も1953年に運転を再開している。

宝山寺2号線の車両は1953年の営業再開時に導入されたコ3形2両で、「すずらん号」「白樺(しらかば)号」の愛称が付けられていた。2000年に宝山寺1号線と山上線に新型車両が導入された際、生駒市の小学生を対象にした写生コンクールが実施され、優秀作品をシール加工した上でコ3形の車体に貼り付けた。この時、愛称を「ゆめいこま号」に変更している。

近鉄は8月29日の開業95周年に合わせ、コ3形の車体塗装を開業当時の配色に復元することを計画し、愛称もかつての「すずらん号」「白樺号」に再び変更した。現在の宝山寺2号線は多客期や宝山寺1号線の点検時のみ運転されているが、運転されない日も鳥居前駅か宝山寺駅で車両の外観を見ることができる。

《草町義和》

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