【スバル XVハイブリッド 試乗】パワー、もうひとつ欲しい!…岩貞るみこ

試乗記 国産車
スバル・XV ハイブリッド
スバル・XV ハイブリッド 全 7 枚 拡大写真

草食男子が増殖しているけれど、女子にとって待ち望む王子様は、ロールキャベツ系である。一見、草食。でも中身は肉食。ちょっとちゃらく見えても、実は硬派。シティオフローダーのようにふるまっていながら、実は走らせたら超AWD性能を発揮して、がっつり走る…なんてことだと、ぐっとくる。

『XV』はそんなクルマである。『フォレスター』を大柄なSUVにしたことで、差別化をはかれることもあり、XVはワインディングが得意なAWD。一見、オンロード。でも実はオフロードも相当得意。これはけっこういいポジションである。そのハイブリッドというから、しかもスバル初のハイブリッドとくれば注目されないわけがない。環境に配慮するロールキャベツなんて最高なのだ。

しかし、敢えて言おう。パワー、もうひとつ欲しい! スバルは走りへの期待が高いだけに、どうしても新開発2リットル+モーターの組み合わせのトルクが物足りないのである。

たとえば、中央高速の談合坂あたり。ここは勾配がきつく高速で上りきるときにトルクが試されるところなのだが、物足りない。もっと、ぐぐっと、そう、モーターもあるならば、すすっと乗り切ってもらいたいのだが、そうはならない。惜しい。ハイブリッドシステムを搭載した車両が重すぎるのか?

ハイブリッドの面白さとか、環境対応とか、今現在、求められる要素はたくさんあるけれど、やっぱりスバルには、走りを求めちゃう。XVも、ノーマルエンジンの走りが気持ちよかっただけに、ハイブリッドにはもう少し、熟成期間を与えたい気分である。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/エッセイスト
女性誌や一般誌を中心に活動。イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に精力的に取材中するほか、最近はノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。JAF理事。チャイルドシート指導員。国土交通省 安全基準検討会検討員他、委員を兼任。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  2. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  3. 15歳から運転できる「小さいオペル」に興味アリ!「通勤用にこういうのでいいんだよ」など注目集まる
  4. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  5. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  3. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る