気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2013年9月6日付
●五輪へ懸案三者三様(読売・3面)
●ホンダHVでトヨタ対抗、新型フィット発売、燃費争い首位に(読売・10面)
●カローラ4000万台突破、販売累計世界初、47年目で(読売・10面)
●アクア、2か月連続首位、8月車名別新車販売台数(読売・10面)
●ドコモ、iPhone販売へ、20日にも開始、契約数回復狙う(朝日・1面)
●円安進み一時100円1か月ぶり(朝日・9面)
●自動車大手をスペイン調査、価格操作の疑い(毎日・8面)
●アジア6か国「買いたいブランド」本社調査(日経・1面)
●中国のLCC日本で国内路線,春秋航空、成田拠点に来春(日経・2面)
●日産「ダットサン」85万円以下(日経・13面)
●外国車販売、8月19.1%増、16か月連続プラス(日経・13面)
ひとくちコメント
ホンダが3代目の新型『フィット』を発表した。早朝からの雷と豪雨で浦安市舞浜の発表会場までのアクセスのJR京葉線・武蔵野線に遅れが発生したが、それでも大勢のメディア関係者が詰め掛けていた。
懸念されたのは電車の遅ればかりではない。発売の1か月以上も前からハイブリッド車の燃費を「世界最高」の1リットル当たり36.4kmと事前 “公表”しており、ニュース価値が薄れるのではないかとの心配である。
ところが、きょうの各紙を見ると、「ホンダHVでトヨタ対抗」(読売)、「ホンダHVトヨタ猛追」(産経)などと、HVの覇者のトヨタ自動車をライバル視した記事で紙面を構成。それにはトヨタも“便乗”。「カローラ4000万台突破、販売累計世界初」と発表。都心などの折り込み広告でも「33.0km」を強調したカローラハイブリッドのチラシを配布している。
さらに、8月の車名別新車販売のランキングも発表となり、フィットのライバルとされるトヨタの『アクア』が「2か月連続首位」と取り上げている。
もっとも、そのベストテンを見ると、7月までベストテンに顔を出していたフィットが消えている。モデルチェンジ直前だから無理もないが、その新型フィットの事前予約は2万5000台超。月間目標が1万5000台というから「好調な滑り出し」のようにも見受けられるが、事前報道が浸透していたわりには控えめの台数のようにも思える。
9月以降はアクアを追い抜くのも時間の問題だが、この先、トップの座をどこまで続けられるのかどうかも興味深い。