【レクサス IS 試乗】ボディ、エンジン、タイヤの巨大化に反対、知恵と工夫の余地あり…松下宏

試乗記 国産車
レクサスIS
レクサスIS 全 24 枚 拡大写真

レクサス『IS』にはISとして初のハイブリッド車となるIS300hが設定された。“バージョンL”と“Fスポーツ”の2車種に試乗した。

【画像全24枚】

外観デザインはスピンドルグリルのエッジ部分が一段と際立つものとされた。グリルの押し出し感競争になっている最近の風潮はいかがかと思うが、ISのデザインはインパクトがあってスポーツセダンらしいものあるのは間違いない。

インテリアは直線で水平に仕切られた階段状のインストセンター部分から何となく古さを感じる。流れるようなというか、あるいは包み込むようなデザインが今風なのではないか。

ISのハイブリッドはGSの450hと違って300hとされている。車格の違いを反映させたものといえるが、『クラウン』のハイブリッドと同じである。逆にいえばクラウンがこれで良いのかということになるが、それは本稿とは別のテーマである。

ボディはひと回り大きくなった。ボディの全幅がついに1800mmを超えて1810mmに達したのは、海外市場を考えてのことで、日本市場を余り考慮していないことの表れだ。この10mmのために車庫証明が取れずに買えない人もいる。

いずれにしても、クルマのボディとエンジンとタイヤが大きくなり続けていることに対して基本的に反対である。世界中のどの自動車メーカーも余りに知恵と工夫が足りない。小さなボディで快適性や安全性を確保することを考えてほしい。

IS300hに搭載されるハイブリッドシステムの良さは、既にクラウンで実証されている。4気筒2.5リッター+THSの走りは、静かさ、力強さ、燃費の良さなど、ハイブリッド車ならではの良さをいっぱいに備えている。

特に市街地走行や高速クルージングの静かさと滑らかさは上々のものだし、アクセルを踏み込んで加速していくときの力強さも満足できる。加速時には多少のエンジン音が入ってくるのでそれを問題視する人もいるが、私はそれでも十分に静かなクルマだと思う。

リッター23.2kmの燃費は登場時点ではとても良い数値だったが、アコードハイブリッドがリッター30.0kmの超低燃費を引っ提げて登場した後では、大きく色あせてしまった。絶対的には悪くない数値だが、相対的に物足りなくなった。

乗り心地はかなり硬めの印象がある。特に路面が荒れた場所や、マンホールのふたや道路の継ぎ目で段差があるようなところでは、突き上げが強くて不快な乗り心地になった。これは大幅な改善が必要だ。

ISの初期受注を見ると、ハイブリッド車が60%くらいの比率で売れている。ガソリン車がエコカー減税の対象外であるのに対し、ハイブリッド車は免税扱いで20万~30万円のお得感があるから、良く売れるのは当然だ。車両価格はIS250が58万円安いが、税金と燃費でひっくり返るくらいの差である。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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