試乗車は『ジューク』の「15RXパーソナライズパッケージ・2WD」という仕様。ボディ色は目にも鮮やかな“パッションレッド”だ。
「パーソナライズ…」の特徴のひとつ“クールブラック”のホイール(17×7J)は、グレーメタリックの塗装が、確かにクールで精悍な印象。ドアミラーハウジング、ドアハンドルが白(ブリリアントホワイトパール)に。さらにオプションで、エンジンフード&バックドア、ボディサイドにストライプが用意される。以上をもって同パッケージの外観は完成する(ボディ色が“ナイトベールパープル”の場合、アクセント色とストライプはブリリアントシルバーになる)。
NISMOがドアミラーを赤にし、高性能車の定石を踏んでいるように、コチラはミニなどの個性派コンパクトカーの慣わしに従ったということか。ジュークは素の状態でも十分に楽しいスタイルだが、よりホットな気分が盛り上がる…といったところ。内装は赤がアクセントで、バイクのタンクのような独特のセンターコンソールも赤色だ。
8月26日のマイナーチェンジで、1.5リットルエンジン(HR15DE型=114ps/15.3kgf-m)にアイドリングストップ機能が付き、JC08モード燃費が17.2km/リットルから18.0km/リットルに向上。アイドリングストップは、まずまずの頻度で実行され、ブォン!としっかりとした排気音を伴って再始動する。走り自体は、走行モードが“ECO”の状態でも不満なし。他に“NOMAL”“SPORT”があり、(当然ながら)走行状態に合わせ小まめにモードを切り替えると好燃費につながる。215/55 R17 94V(ヨコハマdB E70)のシューズを履く足回りは、初期型より幾分かタイトな乗り味にも感じる。が、速度を上げるとスムースで、ワイドトレッド×ショートホイールベースのジュークならではの、安定しながらも軽快な身のこなしが味わえる。
しっかりとしたドアの閉まり音など、デザイン倒れではない造り、高品質感もこのクルマの魅力だ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。