異教徒の「アラー」使用問題、政権が難しい立場に マレーシア

エマージング・マーケット 東南アジア

一神教の「神」を表す語として非イスラム教徒が「アラー」を使用することは認められないとする控訴審判決が出た問題で、非イスラム側のみならずイスラム側からも疑問の声が上がっており、特にキリスト教徒の多いサバ・サラワク州で波紋が広がっている。

判決を誘導した形となったナジブ・ラザク政権は難しい対応を迫られそうだ。

判決には国内のイスラム学者のほか、他のイスラム国家からも驚きの声が上がっており、アラブ首長国連邦(UAE)メディアは、「『アラー』はアラビア語源の「神」を表す言葉であり、イスラムの専有物だとする今回の判決は誤り」と断じている。

こうした非常識な判決が出た背景について英BBCは、マレー人票を奪いあう関係にある第一党・統一マレー国民組織(UMNO)と野党の汎マレーシア・イスラム党(PAS)の間に台頭するイスラム右派に媚びて、マレー人有権者受けを狙おうとする競争があると指摘。マレーシアの司法が政治から独立していないことを知っている多くの国内キリスト教徒はむしろ、冷ややかにこうした判決を予想していたと指摘している。

小栗 茂

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