【スバルBRZ tS 試乗】タイムラグ感じないダイレクトな走り…島崎七生人

試乗記 国産車
スバル BRZ tS
スバル BRZ tS 全 8 枚 拡大写真

『BRZ』初のSTIコンプリートモデル、スバル『BRZ tS』。ニュルブルクリンクでテストも実施、500台限定(受注期間2014年3月9日まで)で発売された同車の走りは、狙いが実にハッキリしている。

「もう一格、クルマの楽しさを引き上げるのが狙い」(マーケティンググループ・森宏志さん)、「トラクションの“ツキ”がいいFRのメリットを生かした」(車両実験グループ・渋谷真さん)「素材がいいのでより品質の高い走りを目指した」(車体技術部・毛利豊彦さん)という。ライン生産の制約から離れ、STIならではの手を入れた。

主要パーツではサスペンション始め、フレキシブルタワーバー、ステアリングギヤボックスに張力をかけるフレキシブルドロースティフナーなども。タイヤは6種類から選んだというMICHELIN PILOT SUPER SPORT 225/40ZR18。ブレンボ製ブレーキ(前4ポット/後2ポット)&ディスクローター、大径ドライブシャフト(28→32mm)も採用する。内装ではイタリック体の文字と指針が専用のSTIロゴ入りのメーターなどが専用だ。

実際の走りは、ベース車以上のダイレクト感が印象的。とくにハンドリング、ロールなど、操作とクルマの挙動とのタイムラグのなさがいい。一般公道では段差通過時のショックはやや大きめに感じるが、走り込むにつれ、クルマとの一体感が楽しみになる。エンジンもねじり剛性20%アップというドライブシャフトのおかげで、アクセル操作に対しツキのいいパワー感を発揮。エンジンスペックは200ps/20.9kgmでベース車と同じだ。

内外観がさらにグレードアップできる「GTパッケージ」は上限250台の限定オプションだが、これはぜひ選びたい。というのも、アルミホイール、スポイラー等の外観も専用ながら、STIオリジナルRECARO製バケットシート(サイドエアバッグも付く)が、車体との一体感と走りの“質”をより高めて感じさせてくれるからだ。このパッケージ付きの6速MT車の走りはより爽快なものになっている(写真はエンジンルーム以外、試乗車とは別の撮影用車両のもの)。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. メルセデスベンツ車だけに特化!走りを静かにする「調音施工」認定店が埼玉県三郷市にオープン
  3. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  4. 次期BMW『X5』の車内を激写! メーターパネル廃止、全く新しいパノラミックiDriveディスプレイを搭載
  5. トヨタの大型ピックアップトラックの逆輸入に期待? 新型発表に日本のファンも熱視線
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
ランキングをもっと見る