【SUPER GT 最終戦】スバル BRZ 駆る“達人”山野哲也、今季限りでSUPER GTから勇退

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今季第5戦鈴鹿1000kmでBRZでのGT300初優勝を達成した山野哲也、井口卓人、佐々木孝太(右から)。写真:SUBARU/STI
今季第5戦鈴鹿1000kmでBRZでのGT300初優勝を達成した山野哲也、井口卓人、佐々木孝太(右から)。写真:SUBARU/STI 全 6 枚 拡大写真

2004~06年にSUPER GTのGT300クラスで3年連続チャンピオンを獲得するなど活躍、今季もスバル『BRZ』での初優勝を果たし、最終戦にチャンピオン獲得の可能性を残している山野哲也が、1日、今季限りでのSUPER GT勇退を発表した。

最終戦もてぎの開戦を翌日に控えての電撃的な勇退発表だった。48歳の山野は全日本ジムカーナ(通算タイトル15回)での活躍などで名を知られるようになった、日本有数の“運転の達人”であり、ハコ車レースの国内最高峰SUPER GTでも大いに活躍したプロフェッショナルドライバー。NSX、MR-S、RX-7と、異なる車種でGT300クラス3連覇を成し遂げたあとはスバル車でのチャレンジを続け、インプレッサ、レガシィB4、そしてBRZでいずれも優勝を飾るなど、このカテゴリーの主役であり続けた。

BRZでの参戦2年目となる今季は、第5戦鈴鹿1000kmでBRZ初優勝を達成。長年の名コンビである佐々木孝太とともに、明日(2日)から走行が始まる最終戦「もてぎGT250kmレース」に、最低限2位が必要でしかも他力本願という厳しい条件ながら、自身7年ぶり、スバル初タイトルの可能性を残したなかでの勇退発表となった。

スバルから発表されたリリースのなかで、山野は「SUPER GT人生の前半はチームを渡り歩きながらタイトル獲得を重ねましたが、後半はスバルに腰を落ちつけてマシン開発に力を尽くしてきました。インプレッサ、レガシィB4、BRZと、それぞれの車種で勝利を挙げられたことは、大きな達成感となっています」と語っており、「まだ実力があるうちに、後進たちに山野が守ってきたファーストシートを譲ることを決意しました」との勇退理由が記されている。

ただ、これで競技から完全引退ということではなく、山野は「若い後輩たちには、引き続き活躍してほしいと願っています。自分自身もモータースポーツへの参加をやめるつもりはなく、まだまだ他のカテゴリーではタイトルや記録に挑んでいきたいと考えています(全日本ジムカーナでは今年BRZでPN3クラス王座獲得)。また、多くの方々にドライビングの楽しさをお伝えしていくつもりです」とも語っている。

SUPER GTのシリーズ戦における山野のラストランともなる今季最終戦は、2日予選、3日決勝のスケジュールで、栃木県・ツインリンクもてぎで開催される。

《遠藤俊幸》

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