【SUPER GT 最終戦】GT300のポールは山野&佐々木のスバルBRZ…今季5回目で新記録達成

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今季5回目のポールを獲得したスバルBRZ。
今季5回目のポールを獲得したスバルBRZ。 全 6 枚 拡大写真

ツインリンクもてぎで開催されているSUPER GTの最終第8戦、2日の公式予選でGT300クラスのポールポジションを獲得したのは山野哲也&佐々木孝太のスバルBRZだった。佐々木は今季5回目のポール獲得で、シリーズの年間最多新記録となっている。

全戦出場ではない車両1台に1kgのウエイトハンデが残るのみで、他は全車ノーハンデでの臨戦となったGT300クラス。FIA-GT3規定車とJAF-GT規定車が混在するなかで、シリーズ運営団体GTAは性能均衡化という難しい舵取りを強いられてきたわけだが、性能面での締め付け措置が都合3回あったBRZやホンダCR-Z(JAF-GT規定車)に対し、最終戦を前に今季初めて、締め付けを一段階引き戻す措置が取られた。前戦ではさすがに辛そうだった彼らにも、これで速さが戻るはずであり、とにもかくにも最終決戦の舞台は整った。

GT300ドライバーズタイトル獲得の可能性を残すのは5つの陣営だが、予選はそのなかの3車がトップ3を占める結果となる。ポイントリーダーで、今回決勝2位なら自力で王座を獲得できる#16 MUGEN CR-Z GT(ブリヂストン)の武藤英紀&中山友貴が予選3位。ランク3位からの逆転を目指す#11 GAINER DIXCEL SLS(メルセデス/ダンロップ)の平中克幸&ビヨン・ビルドハイムは予選2位。そしてポールを獲得したのが、ランク5位の#61 SUBARU BRZ R&D SPORT(ミシュラン)の山野&佐々木だった。

朝の練習走行では「マシンのバランスが良くなかった」(山野)ということで、「Q1を通過できるかどうか、ふたりで心配したほど」(佐々木)だったともいうが、佐々木のスピードという頼れる軸があるチームは、短い時間のなかでもセットアップの方向性をきっちり修正。もちろんギャンブル的な面もあったようだが、結果的には午後の予選で「マシンは完璧な状態になっていました。僕と山野さんとチームの間に、いい絆があるから(できること)なんですよ」(佐々木)。

山野のシリーズ戦ラストランということもあり、「こんなに緊張したことはなかった」という佐々木。しかし、シーズン最多新記録となる5回目のポール獲得を決めたQ2での走りもまた、「我ながらこんなにうまくいったこともない」くらいの快走であった。そして佐々木は、「確実にQ1を突破してくれる山野さんがいるからこその記録。(自分の記録ではあるが)ふたりで獲ったシーズン5回目です」と、勇退する長年のパートナーを讃えてもいる。

明日の決勝について、山野は「もし抜かれるような展開になっても、しっかりついていけるかどうかが大切」と前半の展望を語る。ランク5位からの大逆転チャンピオン獲得のためには最低限2位が必要だが、「チェッカーまで(チーム全員で)力をふり絞りたい」と勇退戦への強い決意も語っていた。

タイトル争いのイニシアチブを握るのは、#16 CR-Zである。仮にフロントローの#61 BRZと#11 SLSが決勝でそのまま1-2を占めた場合、あるいは順序を入れ替えての1-2だった場合も、#16 CR-Zは3位でゴールすればドライバーズチャンピオン獲得だ。ただ、#16は今季シリーズ戦では未勝利なだけに、勝って決めたい気持ちも強いだろう(#61と#11は各1勝)。そのあたりの“意識具合”がチャンピオン争いの行方を左右してくるかもしれない。

すべてを決する最終戦決勝250kmレースは、明日(3日)の13時30分に開戦する。

《遠藤俊幸》

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