【新聞ウォッチ】自動ブレーキ車で衝突事故、マツダ試乗会で何が起こったのか

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マツダ CX-5
マツダ CX-5 全 2 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2013年11月12日付

●陸自戦車6割削減300両に、防衛大綱明記へ(読売・2面)

●自動ブレーキ車事故、埼玉2人けが、試乗会のマツダ車(朝日・7面)

●新スカイラインに「インフィニティ」日産,高級志向狙う(朝日・9面)

●中国新車販売2000万台超、今年、世界の四分の一、市場、内陸部にも拡大(日経・3面)

ひとくちコメント

自動ブレーキシステムの不具合か、それとも運転した人の操作ミスなのか。現時点では調査中のため断定することはできないが、埼玉県深谷市で開かれた試乗会で、障害物を検知し、自動ブレーキをかける機能の体験走行をしていた乗用車がフェンスに衝突し、2人が重軽傷を負ったという。

きょうの各紙も取り上げているが、記事によると、7m先のウレタンマットに向かって走行。自動ブレーキで停止するはずだったが、マットを突破し、さらに6.6m先の金網フェンスに衝突、前部が大破したという。

試乗運転をしていたのは39歳の男性会社員で首の捻挫などで軽傷、助手席のマツダ車販売店の男性社員は右腕骨折の重傷だそうだ。

試乗車はマツダのスポーツタイプ多目的車(SUV)『CX-5』。自動ブレーキ機能は時速30km程度で走行中、レーザーセンサーで前方の障害物を検知し、衝突の危険が高い場合に作動するシステム。

埼玉県警は、速度超過などの運転ミスや機能トラブルなどの可能性があるとみて調査中という。自動車メーカー各社は「事故ゼロ」を目指して、自動ブレーキなどの先端安全技術の開発に取り組んでいる。先週末、国会前での公道で安倍首相が試乗体験した「自動運転車」も、こうした先端の技術を組み合わせた進化形。

ただ、自動ブレーキには、いろいろなシステムのものがあり、事故を起こしたマツダの場合は「時速約30kmを超えると作動しないシステム」。きょうの東京が「各社は、機能の注意書きに『機能を過信せず、安全運転を心がけてほしい』などと掲載している」と取り上げている。

筆者も試乗会などで自動ブレーキ搭載の車を幾度も体験しているが、運転する前に「本当に大丈夫か。何kmまで加速していのか」と、臆病ぐらいに聞きただしている。先日も試乗会で記者仲間がアクセルを強く踏んだまま走行したため、ダミーの人形を跳ね飛ばしたケースもあった。自動化が進み便利になった世の中だが、車の運転に限らず、何事にも過信は禁物ということだろう。

《福田俊之》

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