トヨタ紡織と豊田中央研究所は11月15日、従来比10倍以上の衝撃強度を実現するバイオプラスチックアロイの開発に成功したと発表した。
今回開発したバイオプラスチックアロイは、トウゴマから抽出したひまし油を原料とする100%植物由来樹脂のポリアミド11(PA11)と、石油由来樹脂のポリプロピレン(PP)を高度複合(アロイ)化したもの。PPとPA11をナノレベルで混合(分散)・制御して形成した「サラミ構造」と、それをさらに進化させた世界初の「共連続相サラミ構造」を活用。これにより、PPと比較し約10倍、バイオプラスチック(PP/ポリ乳酸)と比較し約13倍の衝撃強度の実現に成功した。
このバイオアロイが実用化されると、自動車部品におけるバイオプラスチックの適用範囲は飛躍的に拡大。自動車用ドアトリムなどの内装部品に加え、衝撃強度と剛性が必要なインストルメントパネルや衝突エネルギー吸収体などへの採用も可能になる。さらにバンパーや樹脂製フェンダーなどの自動車外装部品への適用も期待できるという。