パオロ・ピニンファリーナ氏とCCC 増田社長が対談…伊にカロッツェリアが生まれた理由

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会場に集められたピニンファリーナのミニカー
会場に集められたピニンファリーナのミニカー 全 8 枚 拡大写真

11月27日、代官山蔦屋書(東京都渋谷区)において、“デザインで文化を創る~世界を変えるための新しいスタイル、建築学的方法~”と題した、ピニンファリーナグループCEOのパオロ・ピニンファリーナ氏と、カルチュア・コンビニエンス・クラブ代表取締役社長兼CEO の増田宗昭氏の対談が行われた。

ピニンファリーナ社は、カーデザインから始まり、その進化の過程において革新的なスタイルの表現法を創り出し、工業から建築に至る幅広い分野で発展。カルチュア・コンビニエンス・クラブ及び代官山蔦屋書店は、イベントを通じてカーライフの提案を行っている。

今回は、その2社の代表がクルマを軸に、デザインや文化、人生を語り合う時間となった。

まずパオロ氏から、同社が1930年に創業されてから、今日に至るまでの歴史が語られた。増田氏の40年前初めてイタリアで初めて『ディーノ』を見て衝撃を受け、いつかは手に入れたいと思ったというエピソードから、パオロ氏の父、セルジオ・ピニンファリーナ氏が初めて誰の助けも借りずに一人でデザインしたクルマがディーノだったこと。エンツォ・フェラーリが心配して工房によく見に来ていたなど、内部でしかわからないエピソードが飛び出した。

また、増田氏からは代官山蔦屋について、60歳代以上の人たちに来てもらうために、居心地のいい空間、元気が出る情報発信場所を作りたいというところからスタートした結果、実はその世代の生き方にあこがれる若い世代が多く訪れていると紹介された。

最後に増田氏の「なぜイタリアにカロッツェリアが生まれたのか」という質問に対し、パオロ氏は「美しい建造物や工芸品などに囲まれてくると、そういったものに対して、注意を向けることで感性が磨かれる。そこからイタリアでカロッツェリアが、そして、デザインが盛んになった」と述べた。一方、「最近のイタリア人は、自分の周りを囲んでいる美しいものを見ていない」と警鐘も鳴らしていた。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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