すばる望遠鏡の広範囲撮像観測で「熱い酸素ガスを放出している銀河」12個発見…国際研究チーム

宇宙 科学
すばる望遠鏡の観測データによるカラー合成イメージ。出展:国立天文台、東京大学 (Suraphong YUMA)
すばる望遠鏡の観測データによるカラー合成イメージ。出展:国立天文台、東京大学 (Suraphong YUMA) 全 1 枚 拡大写真

東京大学宇宙線研究所のユマスラポン研究員と、大内正己准教授の率いる国際研究チームは、すばる望遠鏡の広範囲の撮像観測で、地球から90億光年離れた場所に熱い酸素ガスを放出している銀河を12個発見した。

今回発見された、銀河の酸素ガスの放出は、それぞれの銀河の大きさを超え、25万光年もの範囲に広がるものもある。

また、発見された銀河の中には、超大質量ブラックホールが存在するものもある一方で、超大質量ブラックホールが存在せず、星形成が活発な銀河もあることが明らかになった。

超大質量ブラックホールや、星形成により生じた大量のエネルギーは、銀河の中のガスを温め、強力な熱い酸素ガス放出をひき起こす。この過程で星形成に必要なガスが無くなることで星形成が終わり、銀河進化の最終段階に突入すると考えられる。

国際研究チームでは、熱い酸素ガスを広範囲に放出する遠方銀河の発見は、これまで不明だった銀河での星形成活動を終わらせる、物理的メカニズムを解明する大きな手がかりとなる可能性があり、今後の研究が期待されるとしている。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  2. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
  3. バイクの外観を損ねない!超強力マグネットのスマホホルダー「フリークマウント2.0」に新色5色
  4. 新世代MINI『クーパー』と『エースマン』に全身ブラックの「モノクローム」登場
  5. アプリリア、“鈴鹿未体験”のオールイタリアンチームで3年ぶりの8耐表彰台
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る