京大など、非円形歯車を採用した変速システムを開発…EVの走行距離を10%向上

自動車 ビジネス 企業動向
電気自動車・EVUTと変速システム用非円形歯車の例
電気自動車・EVUTと変速システム用非円形歯車の例 全 2 枚 拡大写真

京都大学は12月16日、NEDOの若手研究グラント(産業技術研究助成事業)の一環として、変速時に駆動力抜けのない変速システムを開発したと発表した。

通常の変速機では、歯車対の切り替えを行う際に動力源と駆動輪の間のトルク伝達を一度切断する必要があるが、今回開発した技術では、非円形歯車によって駆動力を伝達する。

非円形歯車は減速比を滑らかに変化させることができる形状で、切り替えを行う2組の歯車対の中間的な状況を作り出し、変速中でも駆動力を伝えることができる。これにより、変速時の速度低下を防止。スムーズに走行するため、変速後に余分な加速が必要なく、またCVTとは異なり歯車によって駆動力を伝達するため、高効率を実現することができる。

今回の変速システムを電気自動車に搭載した場合、通常の走行性能の向上に加え、走行時の電力消費量も軽減でき、従来の変速機非搭載の電気自動車と比較して、10%程度の走行距離延長効果が期待できる。同プロジェクトでは、同変速システムを実際に実験用車両に搭載。京都大学では、電気自動車『EVUT(Electric Vehicle with Uninterrupted Transmission)』として、今後様々な実証実験を行っていく。

《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「戻せばOK」は通用しない! 現代チューニングの合法ルールとは~カスタムHOW TO~
  2. ホンダ『モンキー』イベントに過去最高の550台超が集結!「自腹」でも続ける「二輪文化継承」への思い
  3. ゴミ回収箱に人が入ることは予見不能
  4. ハーレーダビッドソン、横浜で交通安全パレード開催へ 先頭ライダーは魔裟斗
  5. ワゴンは“古くて新しい”…今、面白い車とは?
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. AI導入の現状と未来、開発にどう活かすか? エンジニアの声は?…TE Connectivityの独自リポートから見えてきたもの
  2. EVシフトの大減速、COP消滅の危機…2024年を振り返りこの先を考える 【池田直渡の着眼大局】
  3. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
  4. “走る巨大バッテリー”の実力! BEV+家電は悪天候でも快適に遊べる組み合わせだった
  5. 【学生向け】人とくるまのテクノロジー展 2025 学生向けブース訪問ツアーを開催…トヨタ、ホンダ、矢崎総業、マーレのブースを訪問
ランキングをもっと見る