JR東日本は12月18日、新津車両製作所(新潟市秋葉区)の鉄道車両製造事業について、同社グループの総合車両製作所(J-TREC)に譲渡することを取締役会で決議した。
新津車両製造所は1994年、それまで車両の改造や修繕などを行ってきた新津車両所を車両製造工場に転換する形で発足。209系やE231系など、これまでに約4200両の車両を製造してきた。1999年には西武鉄道が車両の自社生産を終了したことから、JR東日本は日本で唯一、直営工場で鉄道車両を生産している鉄道事業者となっている。
J-TRECは2011年、業績が悪化した東急車輛製造の鉄道車両製造部門をJR東日本が引き継ぐための事業承継会社として設立。2012年に事業承継会社の全株式がJR東日本に売却され、同時に現在の社名に変更された。
J-TRECへの譲渡は会社分割によって行われ、新津車両製作所の車両製造事業に係る資産や負債、権利義務をJ-TRECが引き継ぐ。2014年1月31日付で契約を結び、4月1日付で実施する予定。JR東日本は鉄道車両製造事業のJ-TRECへの統合により「当社グループ車両製造事業の更なる競争力向上を図ってまいります」としている。