【インタビュー】マツダ アクセラ 猿渡開発主査に聞く、各グレードの疑問点

自動車 ニューモデル 新型車
マツダ 商品本部 アクセラ開発主査 猿渡健一郎氏
マツダ 商品本部 アクセラ開発主査 猿渡健一郎氏 全 12 枚 拡大写真

『アクセラ』のパワーユニット3種、さらにはATとMTを乗り比べて感じたのは、それぞれに魅力を感じる一方で、乗り味の違いが明確だったことだ。開発主査の猿渡氏にアクセラの本質はどこにあるのか聞いてみた。

【画像全12枚】

「我々の目指していた走りを再現したのは、1.5リットルモデルです。ハンドリングは、より人間の感覚に近付けました。先代のアクセラではもっとステアリングに対しクルマが敏感に反応するハンドリングにしていましたが、長距離を走るような使い方では疲れてしまうこともあります。そこで新型アクセラではステアリングを切っただけ曲がる、より自然なハンドリングを追求しました。最初に運転した時にはスポーティさを感じにくいかも知れませんが、じっくりと走り込むことでクルマとの一体感を感じていただけると思っています」。

なるほどあの「15S」「15C」の走りの楽しさこそアクセラの本質だったのか。ということは、2リットルやハイブリッド、ディーゼルというバリエーションモデルは、さらに目的に応じてユーザーが選択できるパフォーマンスの余裕と考えていい。

ところでハイブリッドについては、せっかくスカイアクティブの2リットルエンジンと組み合わせるのなら、もっと強力な加速力を実現しても良かったのではないだろうか。やはり燃費のために速さを犠牲にしたのだろうか。

「いいえ、燃費はそれほど重視していませんでした。実はハイブリッドはTHSのギアユニットにトルクのキャパシティの限界があるので、あまりパワーを上げられないんです。そこでコールドEGRをより多く取り入れることで、出力を抑えながらポンピングロスも抑えています」。

スペックを見てみると、なんとハイブリッド用の2リットルエンジンは、アクセラの1.5リットルよりパワーもトルクも控えめなのである。圧縮比14でもパワーが控えめなのは、EGRを多くしているせいだった。それでも2リットルエンジンを採用したのは低速トルクを重視したからだろう。そう考えるとハイブリッドの走りを洗練させるのは、想像以上に開発が大変だったことが分かる。

ではバッテリーにリチウムイオンを使わず、ニッケル水素を使ったのはコスト面からのチョイスなのだろうか。

「バッテリーは性能面でもニッケル水素で十分だと考えています。満充電になると、それ以上発電するとバッテリーが傷むので、実は走行中に廃電していることもあるんですよ」。

廃電というのは低負荷時、あえてエンジンを抵抗にしてモーターで電力を消費するらしい。ちょっと勿体ない気もするが、バッテリー容量を増やせばさらに重くなるし、バッテリーが傷むよりはベターな選択だろう。

そう言えば、アクセラ・ハイブリッドは回生と協調しながらも市街地でのブレーキフィールがかなり自然なのも素晴らしい。このあたりのフィールをハイブリッドだからと手を抜いていないあたりも、マツダらしさを感じさせた。

最後に猿渡主査から、1月に発売になるディーゼルについて、気になる情報を教えてもらった。

「アクセラのディーゼルは、欧州では税金の問題もあって出力を抑えているんです。ですから175ps/42.8kgmのフルパワー仕様を味わえるのは日本だけなんですよ」。

すでにディーゼルを予約、あるいは待ち構えている人にとって、これは嬉しい情報だ。

《高根英幸》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『セリカ』復活へ、「現代版GT-FOUR」なるか?…土曜ニュースランキング
  2. 次期『ノート』が日産復活の切り札となる? 2027年登場へ、価格は約30万円上昇か
  3. 【スズキ クロスビー 新型試乗】独特な世界観と走りは、往年のシトロエンを思い起こさせる…中村孝仁
  4. ホンダの最高級ミニバンが復活か?『エリシオン』後継でアルファードに挑む
  5. 現代風アレンジで表情一新! スズキ『Vストローム250』7月23日発売、価格は68万5300円
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. AIDVの開発にもAIを活用、日産がプラットフォームをデモ…AWS Summit Japan 2026
  2. 警察庁、高齢運転者技能検査を見直しへ 合格者の事故率を追跡調査してみたら…
  3. ボッシュがなぜ「しろくまくん」を買収したのか? “熱とAI”が変える、SDV時代の勝算
  4. 「フィジカルAI展2026」初開催、現在地を知る!…ものづくりワールド
  5. 【日産 リーフ 新型】次世代EVのスタンダードを描いた、“スーパーエアロ”と“スーパーフラッシュ”デザイン
ランキングをもっと見る