【ベントレー フライングスパー 試乗】超ラグジュアリー空間とW12エンジンによる余裕の走り…松下宏

試乗記 輸入車
ベントレー フライングスパー
ベントレー フライングスパー 全 14 枚 拡大写真

歴史に裏打ちされた伝統を今に受け継ぐベントレー。その新型『フライングスパー』は全長5295mm、全幅1976mmという堂々たるボディを持つ。

【画像全14枚】

近づいてドアを開けると、思わずはっと息をのむようなラグジュアリーな空間が広がっている。ホワイトの本革シート、薄茶色のトリム、メッキパーツを随所に使ったスイッチ類などなど、並のクルマでは得られない豪華さだ。伝統の職人芸がここにある。

木目パネルにしても、1台当たり10平方メートルもの材料を使い、木目の左右が対照になるように切り出して使うなど、そのラグジュアリーさはひと口に高級車という言葉で片づけられないくらいの入念な仕上げが施されている。

エンジンを始動させると、フォルクスワーゲンが開発したW型12気筒の6.0リットルエンジンが静かに回りだす。何というか、おごそかな雰囲気を感じさせるアイドリングだ。

発生するパワー&トルクと460kW/800Nmという強大なもの。車両重量は2475kgもあってまるでSUVであるかのような重さだが、アクセルを踏み込めば重量のことなど忘れるくらいに力強い加速が得られる。

重いボディを力強く押し出していく感覚はベントレーならではのものだ。ZF製の8速ATは例によって変速を感じさせることなく、スムーズにシフトアップしていく。何速で走っているのか分からないが、分からなくも何の問題もない走りである。

乗り心地も快適そのものだ。電子制御式のエアサスペンションが快適性を保証するとともに、走行シーンに合わせた調整も可能だ。

フライングスパーはオーナーが後席に乗ることが多いので、後席の居住空間がたっぷりと確保されている。3代目となる現行モデルでは後席の居住空間が拡大し、快適性が高まったのがひとつの特徴。後席からインフォテイメント・システムを操作することもできる。

車両本体価格は2280万円だが、試乗車には更に472万円ほどのオプションが装着され、2750万円を超える仕様になっていた。

ベントレーの歴史を自分のものにするためには、これくらいの予算が必要ということだが、実際に見て、触って、走らせてみたら、その価格にも十分に納得が行くのではないか。

2013年にはフライングスパーだけでなく、メルセデス・ベンツのSクラスもフルモデルチェンジを受けた。高級車の中では量販モデルとなるSクラスとは違う、もうひとつの別の選択肢を求めるユーザーに受け入れられるだろうと思う。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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