アルジェリア国営電力・ガス会社が三菱重工グループ会社に発電機20ユニット発注

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経済成長堅調で電力需要増
堅調な経済成長に下支えされ、アルジェリア国内で電力需要が増加している。例年、夏季にピークを迎えており、アルジェリア国営電力・ガス会社「ソネルガス」(Sonelgaz Spa)は、経済活動に支障をきたさないよう設備投資するため、三菱重工グループのPWPS(本社・米コネチカット州グラストンベリー)にガスタービン発電機「FT8 MOBILEPAC」(米国登録商標)20ユニットを発注した。PWPSから2014年前半に納入予定。

ガスタービン発電機である「FT8 MOBILEPAC」は、米航空機用エンジンメーカー「プラット・アンド・ホイットニー」が供給する航空機エンジン「FT8」を動力源とする転用型装置。出力2万5000キロワットで、天然ガスや液体燃料を燃料にしている。

パッケージ型、4発電所に供給
装置は、ソネルガスの子会社・SPEがアルジェリア国内で運営する発電所のうち、首都アルジェ近郊の2か所と、同国中央部、東部の各1か所の計4発電所に供給される。「FT8 MOBILEPAC」はパッケージ型になっており、世界のどこにでも迅速な移動・設置が可能。また、起動に要する時間が短いことから、長期的な発電需要のみならず、緊急需要への対応力についても高い評価を得ている。

PWPSは過去にもソネルガスに、同型のガスタービン発電機34ユニットを納入した実績があり、今回の受注はその実績と、電源を素早く安定供給できるというガスタービン特性が高く評価されたことによるもの。アルジェリア国内は99%の電化が完了しており、エネルギー使用量の40%が天然ガスによるものとなっている。ソネルガスは、2030年までに国内エネルギー使用の40%を太陽光発電や風力などによる再生可能エネルギーに切り替える方針を示している。

三菱重工は2013年5月、航空機エンジン転用型ガスタービンを手掛けるPWPSをプラット・アンド・ホイットニーから買収し、大容量で高効率のハイエンド機という得意分野に加えて、分散型電源としても優位性がある中小型航空機エンジン転用型ガスタービンをラインアップに加えた。これにより、今後も開発途上国などからの受注など、新たな展開が見込まれている。

《アフリカビジネスニュース》

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