【スズキ アルト エコ 試乗】ガソリン車最高の燃費性能を誇る超エコカーの乗り味は…諸星陽一
試乗記
国産車

燃費向上のために行われたのは、燃費の向上やそれに伴って発生しやすくなるノッキングを防止するピストン頭頂部デザインの変更、停フリクションオイルの採用、エンジンオイルポンプの変更。VVT作動領域の拡大とCVTの変速マップ変更による低回転走行の実現など。
細かいセッティングの変更によってドライバビリティは多少なりとも変わっているはずだが、とくに大きな不満を感じることはない。燃費向上のために運転しやすさが損なわれては意味がないが、そういったこともないのだ。
従来から採用されているアイドリングストップは、13km/h以下で作動する方式。赤信号に向かって減速していくと、停止線に到達する前にエンジンがストンと停止する。ほかのスズキの軽自動車も同じ方式なのだが、アルトエコはよりストンと落ちるようにエンジンが停止する印象がある。
ハンドリングや乗り心地に関しては、一世代前のイメージを感じてしまう。それは、『ワゴンR』などがプラットホームを一新し、性能の向上しているからにほかならない。アルトは5~6年でフルモデルチェンジしているので、そろそろモデル末期でもあり、新しいプラットフォームになればそうした状況も改善されるはずだ。
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★
諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。