ケーヒンは、アイドリングストップ時のエンジン停止状態でも車室内の温度上昇を抑える「蓄冷エバポレーター」を搭載し、車室内の快適性向上に貢献する空調ユニット「HVAC」を新たに開発した。
新製品は、ケーヒンと蓄冷エバポレーターを開発した子会社ケーヒン・サーマル・テクノロジーが初期段階から共同で開発し、製品化した。
蓄冷エバポレーターは、エアコン作動時に蓄冷材の入った蓄冷タンクを保冷し、エンジンが停止しエアコンのコンプレッサーが停止した状態でも冷風を送風可能とすることで、車室内の温度上昇を抑えることができる。また、エバポレーターのフィン部分の一部を蓄冷タンクへ置き換えながら、従来と同等サイズを実現するとともに、冷房性能を高める独自技術を導入している。
また構成部品の形状を工夫したほか、シミュレーション技術の活用などにより機能面での付加価値を高めつつ、コンパクトなパッケージレイアウトおよび、軽量化(従来比8%)を実現した。さらに、グローバルでの多様なニーズに合わせて、蓄冷エバポレーターだけでなく、左右独立温度コントロール機能やPTCヒーターの搭載などの幅広いバリエーションに対応する。
新製品は日本で量産を開始し、すでにホンダに納入。今後、タイ、中国、マレーシアでも量産を開始する予定。