【スズキ ハスラー 試乗】街の雰囲気を変える1台…竹岡圭

試乗記 国産車
スズキ ハスラー Xターボ
スズキ ハスラー Xターボ 全 8 枚 拡大写真

昨年の東京モーターショーで見たときから、気になっていたんです。以前スズキは『Kei』という、ちょっと地上高高めのクルマがありましたが、ハスラーはそこにもっと本格的なSUVっぽい走破性と、ワゴンを超えた広さをプラスしたと言えばいいでしょうか。新しいジャンルの1台です。

そしてデザイン的にも目を惹くキュートさがあったんですよ。モーターショー会場で少し声を拾ってみたところ、老若男女問わず「カワイイ! 便利そう! 乗ってみたい!」という方がほとんど。中には「今回のモーターショーでいちばんよかったクルマ」なんて言っていた方もいらっしゃったんですよね。これは気にならないハズがない!

そんな勢いこんだ気持ちで試乗してみたところ、コレがまたよかったんですよ! 腰高感がなくて、しっかり感が伝わってきたんです。実は、地上高は25mmほど上がっていますが(内訳は大体タイヤで11mm、サスペンションで14mmくらい)、全高がワゴンRと同じなので、地上高を上げた分ほど重心高は上がっていないんですよね。

車重は『ワゴンR』より10kgほど重くなっていますが、パワー的にはNAでもまったく問題ナシ。ハンドリングもワゴンRが街中主体でキビキビ走るフィーリングだとしたら、ハスラーはSUV風にややゆったりした、しなやかな動きに仕上がっているという感じ。ステアフィールもワゴンRより少し重めなので、安定感が伝わってくるんですよね。あくまでワゴンRがベースなので、タイヤとダンパーとパワーステアリングのチューニングだけと、触れるところは限られていたそうですが、ここまでハスラー専用っぽい味付けになっているのは本当にお見事だと思います。

さらに装備も、エネチャージなどのスズキグリーンテクノロジー技術や、衝突被害軽減回避ブレーキシステムなど、いま欲しい装備がついてますから、もうNAは文句ナシ。AWDは正直言うと、やや微振動が伝わってきたりするところが気になりますが、軽自動車初のグリップコントロールやヒルディセントコントロール等々、ラフロードも行けそうな性能を備えているときくと、やはりハスラーを選ぶならAWD&ターボエンジンが欲しくなるというもの。明るいボディカラーで街の雰囲気を変える1台になってほしいですよね!

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

竹岡圭|モータージャーナリスト・タレント
「クルマ&カーライフは楽しくなくっちゃネ!」をモットーに、さまざまな媒体で「喋って・書いて・走って」を実践する女性モータージャーナリストとしてカーライフ全般を女性の視点からレポートする。モータースポーツでも、耐久レースやラリーレイドなど数々のレースに参戦するなど、硬軟幅広く携わる。日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J.)理事、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

《竹岡圭》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
  2. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
  3. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  4. 日産『エクストレイル』米国版が2026年型に、新グレード「ダークアーマー」設定
  5. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る