宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、筑波宇宙センター(TKSC)で、健康づくりへの運動継続の重要性をテーマに、国際宇宙ステーション(ISS)の若田宇宙飛行士との交信イベント「宇宙と運動」を開催した。
イベントは、宇宙滞在時、宇宙飛行士の身体に起こる骨量減少・筋萎縮といった変化が、地上の高齢者にも起こりやすい症状であり、宇宙飛行士が健康を保つために行っている運動を参考にして参加者に健康増進を図ってもらうことが目的。
TKSCの会場には、健康増進団体や、宇宙飛行士の健康管理を題材とした世界共通のプログラムを実施する「Mission X」に参加する子どもたちが集まった。
若田宇宙飛行士との交信に先立ち、TKSCでは、筑波大学の田中喜代次教授と古川宇宙飛行士による講演、日本体育大学の荒木達雄教授の指導による参加者全員での体操などのプログラムが行われた。
その後、ISS「きぼう」日本実験棟とTKSCを繋いで、TKSC会場の向井宇宙飛行士が進行役を務め、若田宇宙飛行士との交信イベントが行われた。
若田宇宙飛行士は、参加者から寄せられた宇宙での運動方法や身体の変化などについての質問に答えた。
交信の最後に、若田宇宙飛行士は参加者に対して、「宇宙でも健康に気をつけて生活をしている。規則正しい運動、食事、十分な睡眠というのが大切だと思う」と述べた。子どもに向けては「興味の対象や目指したいものをしっかりと持って、将来に向かって努力してほしい。この中から将来宇宙飛行士が誕生し、一緒に仕事ができれば嬉しい」とメッセージを送った。