ラズベリーパイが国際宇宙ステーション通過をお知らせ…開発者がキックスターターで資金募集

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ISS-Aboveカスタム製品のバリエーション。左側2モデルをキックスターターで注文を受け付ける。
ISS-Aboveカスタム製品のバリエーション。左側2モデルをキックスターターで注文を受け付ける。 全 3 枚 拡大写真

米カリフォルニア州のガジェット開発者、ライアン・ケネディ氏は、国際宇宙ステーション(ISS)が上空を通過するとLEDでお知らせし、軌道情報などをツイートするガジェット「ISS-Above」の開発資金5000ドルの募集を、キックスターターで開始した。

ISSは地球の軌道を周回する宇宙機の中でも特に大きく、地上から肉眼でその通過を見ることもできる。「ISS-Above(ISSが空に)」は、手のひらサイズのボード型コンピュータ「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)モデル B」をベースにケネディ氏が開発したISS通過情報お知らせガジェットだ。ラズベリーパイの持つイーサネットのコネクタからネットワークに接続し、ISSの軌道情報を数日おきに取得する。ユーザーの現在地の上空にISSが近づくとツイートを投稿し、LEDの点滅やディスプレイの文字表示で告知する。ユーザーはその情報を元に空を見上げて宇宙ステーションを見ることができるのだ。ISS-AbaveにはWebサーバー機能もあり、ISSがこれから表れる方角や見える高さ、可視時間などの情報を配信することもできる。

元グリフィス天文台のプラネタリウム解説員・ケネディ氏がこのガジェットを開発したきっかけは、2人の孫へのプレゼントだという。ラズベリーパイに、渦巻き状のLEDが光るPiGlow(パイグロー)アドオンボードを追加し、アクリルケースの中で光るプロトタイプだ。ケネディ氏は、これに文字表示機能などを追加し、3Dプリンタでカスタムのケースを加えたバリエーションを製作し、販売することを計画している。すでに、アメリカやイギリス、オーストラリアなど20か所以上でベータテストを実施し、動作を確認しているという。

商品化するISS-Avobeは、オプションとしてPiGlowまたはLedBorgどちらかのLEDを追加できる。アクリルケースと6色カスタムケースのタイプがある。文字を表示する液晶を追加することしたり、ISSをかたどったLEDが点滅するタイプなども検討中とのことだ。

キックスターターでは、2月28日まで総額5000ドルを目標に5種類の寄付と注文を受け付けている。
・1ドルを寄付してプロジェクトを応援する「THANK YOU」
・5ドルを寄付するとお礼のツイートメッセージが付く「TWEET UP」
・42ドルで8GBのSDカードでISS-Aboveのソフトウェアのみ販売
・115ドルでLedBorg LEDとカスタムケースを選べる「Ledborg ISS-Above」セット
・125ドルでPiGlow LEDとカスタムケースを選べる「PiGlow ISS-Above」セット
アメリカ合衆国外からの注文の場合、ケネディ氏はソフトウェアのみの注文を推奨している。ISSーAbove本体の注文も可能だが、別途15ドルの送料が必要になるとしている。

キックスターターでの受け付けは2014年2月28日までだが、すでに寄付と注文は目標額の5000ドルを越えている。ケネディ氏は、キックスターターでの資金を元に、科学館などの展示用カスタム製品の製作などを検討しているという。

《秋山 文野》

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