日産自動車が2月10日に発表した2013年度第3四半期累計連結営業利益は前年同期比9.5%増の3007億円だった。ただ円安や日米での販売増を背景に国内の同業大手が2ケタ以上の増益となる中、日産の出遅れ感が目立っている。
日産の田川丈二執行役員は同日、横浜市にある本社で開いた決算会見で「社内でその原因、対策をいろいろ講じている」ことを明かした。
田川執行役員は「いくつか要因があり、例えば我々が相対的に強い中国や欧州で上半期にビジネスが弱かった影響が残っている。それから今、投資がかさんでいる時期にある。世界中のいろんな工場、とくに新興国を中心に投資を続けていて、14年度から回収時期に入るが、まだ13年度までは工場の立ち上げにともなう一時的な費用が先行する。あるいは品質関連や販売費用の面でもまだまだ改善の余地がある」と説明。
その上で「足元の差についてはこうしたものがあげられるが、一時的なもの、外部要因であるもの、あるいは内部でより改善しなければならないものを、社内でいろいろ分析して、これから他社に負けないような決算にしていきたいと思っている」と述べた。