ヤマハ発動機の柳弘之社長は2月12日の決算発表の席上、今年夏からタイで小型船外機の生産を始める計画を明らかにした。現在、フランスで生産している機種を順次、移管する。
柳社長によると、タイの2輪車工場内に専用の設備を導入、8月から生産開始する。投資額は10億円の予定。出力20馬力以下の小型機を当面、年3万台規模で生産する。フランスでは同5万~6万台を生産してきた。
柳社長は「欧州のコスト競争力では厳しいのでアジア生産の判断をした」と述べた。また、「日本の本社で大型機、熊本工場で中型機、さらにタイでは小型機と、3拠点で最適配置にしたい」と、分業による効率化を推進する方針も表明した。同社が日本以外のアジアで船外機を生産するのは初めてとなる。