横浜駅西口ビル計画、地上26階に縮小へ

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横浜駅西口駅ビル駅前棟のイメージ。2020年のオープンを目指す。
横浜駅西口駅ビル駅前棟のイメージ。2020年のオープンを目指す。 全 5 枚 拡大写真

JR東日本は3月4日、横浜駅(横浜市西区)の西口側に整備する「横浜駅西口駅ビル(仮称)」の新しい計画の概要を発表した。2020年のオープンを目指す。

同駅西口の再開発は当初、JR東日本と東京急行電鉄(東急)が共同で進める予定だったが、2011年の東日本大震災を受け、計画の見直しを検討。2013年には開発主体をJR東日本に一元化することで合意し、東急が所有している土地をJR東日本に譲渡する売買契約が結ばれている。

新しい計画は駅前棟と鶴屋町棟の2棟で構成され、両棟は連絡通路で結ばれる。従来の計画では、駅前棟からJR線の線路上に伸ばす形で建設する線路上空棟の建設も考えられていたが、計画の見直しにより取りやめる。

駅前棟は西口の旧駅ビル「横浜シァル」跡地に建設。地上26階・地下3階で高さ約135m、敷地面積が約8700平方m、延床面積は約9万4000平方mとなり、従来の計画(高さ約180m、地上33階・地下3階)より縮小される。地下2階から地上10階までの約6万6000平方mは商業施設が入り、地上12階から26階までの約2万8000平方mには業務施設が入る。

鶴屋町棟は駅前棟から北東へ約200m離れた場所に設置。地上9階で高さが約31m、敷地面積が約5000平方m、延床面積が約2万4000平方mで、駐車場や保育所などが設けられる。駅前棟と鶴屋町棟を結ぶ連絡通路は、東横線の地下化によって空いた線路敷地を活用する形で整備される。

駅前棟には4層吹き抜けのアナトリウムを設け、交通結節点の要所にするとともに地域コミュニティの交流の場とする。線路側には「鉄道を借景に取り込んだ、重層的な回遊デッキや、多様な緑地空間としての屋上広場」(JR東日本)を整備するという。

新しい計画では環境や防災への配慮も強化した。地震や津波などの大規模災害に対応するため、帰宅困難者などを受け入れるためのスペースを確保する。また、津波や浸水を避けるため駅前棟の2階に防災センターを設置。3階には災害対策会議などを開催することができる地域総合防災拠点を整備する。

《草町義和》

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