トヨタ『ノア』と『ヴォクシー』は、女性が使うことを考慮しながら開発が進められたという。
同社製品企画本部チーフエンジニアの水潤英紀氏は、「このクラスはお母さんが運転する機会が多いので、視界を向上させることに注力した」と話す。
運転席周りでは、「三角窓を拡大すると同時に、サイドのベルトラインを下げ、フロントピラーは先代より相当細くした」と説明。
また、2代続けたセンターメーターは廃止された。その理由について水潤氏は、「ボンネットを小柄な女性でもしっかり見えるようにするためだ」と話し、「フロントシートからの視界を大きく向上させている」と述べる。
インパネ全般のデザインでは、「助手席前のオープントレイがポイントで、オープンなので非常に使いやすい」と水潤氏。「下手にデザインすると商用車チックになってしまうが、そうならないように、オープントレイをうまく生かした広々とした質感の高いデザインを狙った」という。
ミニバンでは、後席の広さが重要なので、「低床フラットフロアを新開発し、セカンドシート部分では、従来より86mm下げ、乗り込みのステップを廃止した。しかし、乗り込みの高さは360mmと従来のステップと同じ高さにしている。また、大型のアシストグリップを付けたり、スライド幅の開口幅を広げることで、乗降性にも配慮した」と運転のしやすさと同時に、使い勝手の向上にも力を入れたことを語った。