3月9日、2014年の全日本トライアル選手権が開幕、2013年は中止となった関東大会が真壁トライアルランドで行われた。
開幕戦では、2013年の全日本チャンピオン、小川友幸(ホンダ)が優勝。小川友幸はこれまでゼッケン1を3度付けたことがあるが、ゼッケン1を付けたシーズンの開幕戦を制したのは初めて。
第1セクションは国際A級と共通で、このクラスすべてのライダーが1点もしくはクリーンで抜けていく。小川友幸もクリーンでスタート。ライバルの黒山健一(ヤマハ)、野崎史高(ヤマハ)らもクリーンで試合をスタートする。
続く第2セクションでは黒山が2点減点となった。小川友幸はここをクリーンし、最初のリードを築く。第3セクションで、小川友幸、黒山ともに1点。ここでは野崎がエンジンストップで5点となり、小川友幸は単独トップに立った。さらに次の第4セクション、野崎が減点3、黒山が減点5とライバルのミスが続く。小川友幸はここでも連続クリーン。序盤4セクションにして、リードは7点になった。
このあと、黒山は滑りやすい第7セクションでも5点。野崎は7セクション以降クリーンが出ず、さらに第9セクションで5点と減点が続く。小川友幸はこの間、第9セクションで1点を取ったのみで、減点2点で1ラップ目を終了。
黒山の減点は14、さらにタイムオーバーが4点と、小川友幸は1ラップ目にして大差をつけることに成功した。また、野崎は16点のタイムオーバー2点。この時点で、小川毅士(ベータ)が13点のタイムオーバー2点で2番手につけていた。
しかし、2ラップ目に黒山が怒とうの追い上げをかける。第1セクションから次々とクリーンを重ねていく黒山。対して小川友幸は、第1セクションで1点、第4セクションで2点、第7セクションで1点と、細かいミスが続いた。
結局、黒山は最終第10セクションで1回の足着きをしたため、2ラップ目をオールクリーンすることはできなかったが、減点は1点、野崎も2点でまとめた。小川友幸は、ここをクリーンすれば勝利が決まるという最終第10セクションで減点5点。トータル減点を11点で、黒山との差が8点差となり、スペシャルセクション(SS)を迎えた。
SSは2セクション、最大10点差がひっくり返る可能性がある。ただし下見の段階では、両方とも十分にクリーンができるセクションだった。ここでは11人中、小川友幸を含む9人がクリーン。この時点でトップの小川友幸と2番手の黒山の点差は8点となり、残り1セクションで小川友幸の勝利が確定した。