行方不明マレーシア航空機の可能性のある破片を衛星画像で発見…オーストラリア海洋安全局

宇宙 テクノロジー
MH370便の破片と考えられる物体の衛星画像。長さはおよそ24メートル。インド洋、南緯43度58分34秒、東経90度57分37秒。
MH370便の破片と考えられる物体の衛星画像。長さはおよそ24メートル。インド洋、南緯43度58分34秒、東経90度57分37秒。 全 3 枚 拡大写真

2014年3月20日、オーストラリア海洋安全局は、インド洋で行方不明のマレーシア航空機MH370便の破片と考えられる物体が撮影された衛星画像を入手したと発表した。

画像は米デジタルグローブ社の商用地球衛星が3月16日に撮影したもの。当初の捜索地域から185キロメートル東南の区域だという。現在、オーストラリア空軍機を始め、捜索活動中の航空機、船舶が撮影されたエリアに向かい、海上での物体の発見と特定にあたるという。

■AMSA発表全文

『マレーシア航空機捜索活動:アップデート6』
2014年3月20日 15:30(日本時間13:30)

AMSA 緊急事態対応部 ジョン・ヤング統括マネージャより発表
※時刻はすべてオーストラリア東部夏時間

オーストラリア海洋安全局(AMSA)は、オーストラリア国防軍、ニュージーランド空軍、アメリカ合衆国海軍とともに行方不明のマレーシア航空機捜索にあたっている。

AMSAのオーストラリア救出調整センター(RCC Australia)は、行方不明のMH370便の捜索に関連する可能性のある衛星画像を入手した。

RCC Australiaは、木曜日に商用衛星画像の専門家の評価を入手した。

画像は衛星がとらえたもの。航空機とは無関係の可能性もある。

捜索活動の重点地域であった捜索域の南側において、破片と考えられる表示物があるとして、オーストラリア地理空間情報機関が画像を評価した。

この画像は、過去2日間に限定、捜索の対象となっていた捜索域の近傍のものである。

この情報に基づき、4機の航空機がパースの南西2500キロメートルの区域に再び向かっている。

オーストラリア空軍 オライオン1機が午後1時50分、当該エリアに到着した。

この後、RCC Australiaが任務を課した、ニュージーランド空軍 オライオン、アメリカ空軍 P8 ポセイドンなど更に3機の航空機が当該エリアに到着する。

ポセイドン機は午後3時に到着の予定。2機目のオーストラリア空軍 オライオン機はピアース空軍基地を午後6時に出発の予定。

ニュージーランド オライオン機は午後8時に出発の予定。

RCC Australiaは、RAAF C-130ハーキュリー機にデータマーカーブイの投下任務を課した。

マーカーブイは、漂流モデル作成にあたって水の動きの情報をRCC Australiaに提供し、捜索活動を補助する。また、当該物体の再確認が長引く場合は、活動中の参照ポイントともなる。

月曜日にRCC Australiaが行った呼び掛けに対応する商船は、当該エリアに午後6時に到着する予定。
オーストラリア海軍船HMASは当該エリアへの途中にあるものの、到着まで数日かかる。同船は、いかなる物体であれ、位置を特定しMH370便由来のものであるかどうか判定する装備を備えている。

AMSAの焦点は、利用可能な装備すべてを投入して捜索活動を継続することである。

この装備をもって行方不明機のいかなるしるしであれ捜索している。

捜索が行われている南インド洋の気象条件は穏やか。視界が悪いと報告されている。

AMSAは乗客・乗員への大きな懸念を引き続き表明する。

《秋山 文野》

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