ユーロモニター・インターナショナルの調査によれば、タイやシンガポール、マレーシアといった東南アジアの国々が、インド人の旅行先として人気が高まっている。
2012年に海外旅行をした1540万人のインド人のうち、110万人がシンガポール、100万人がタイ、82万人がマレーシアを訪れている。
これに対して米国への旅行者は63万人にとどまった。
この他にインド人旅行者が好むUAE(アラブ首長国連邦)へは98万人が訪れており、2017年までには192万9千人に上ると見られている。
これらの国では野生動物の観察や美しい自然を手頃な値段で楽しめることが売りになっており、国内旅行より海外旅行を好むインド人達に高い人気を誇っている。
2017年までには、これら東南アジアの国への旅行者はシンガポールとタイにそれぞれ200万人、マレーシアへは140万人が訪れるようになると言われている。
しかしこれらの旅行者の海外での消費は状況が異なり、1位のシンガポールが5兆4000万ルピー。続き2位のUAEと米国が5兆ルピーとなっている。
シンガポールでは2017年までにインド人旅行者から7兆7000万ルピーの収益を見込んでおり、続く2位のUAEで7兆5000万ルピー、3位の米国で7兆1000万ルピーに上るとされている。
観光での海外旅行者は今後も全体の多くを占めると言われており、実際2012年の全ての旅行者のうち、観光での海外渡航者は68%と10%の伸びを記録している。
ただし32%を占めるビジネス目的での海外渡航者もその数を2012年内に10%伸ばしている。
調査によれば、海外旅行者の数は今後も、インターネットの普及によりリサーチや予約の利便性が高まったことで、さらに安定的に増加し続けると見られている。