【カーデザインコンテスト】大賞受賞作品は「繋げて広がる絆と空間」がコンセプト

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カーデザイン大賞(最優秀賞):『Smrat ~ smart × rat ~』高橋真奈美さん 女子美術大学付属高等学校2年
カーデザイン大賞(最優秀賞):『Smrat ~ smart × rat ~』高橋真奈美さん 女子美術大学付属高等学校2年 全 15 枚 拡大写真

自動車技術会デザイン部門委員会は、中・高校生を対象とした第2回カーデザインコンテスト受賞者を発表。最優秀賞は『Smrat ~ smart × rat ~』に決定した。

カーデザイナーの人材育成プログラムの一環として行われているこのコンテストは、中・高校生を対象に、“近未来社会にあって欲しいクルマ”をテーマに描画作成にて募集。185点の応募作品の中から、高校生、中学生レベルで、持っていてほしい考え方や表現力が備わっているかという視点で評価された。

最優秀賞のカーデザイン大賞を受賞したSmrat ~ smart × rat ~は、「“繋げて広がる絆と空間”をコンセプトに、ネズミの形をモチーフに、シンプルで可愛らしいデザインを目指した。また、ロケット鉛筆のように連ねることが出来、無駄なスペースをとらない。ショッピングや観光、一人旅のお供として活躍してもらいたい」という思いを込めたとは、受賞者の高橋真奈美さん(女子美術大学付属高等学校2年)の弁。

実は高橋さんは第1回の同コンテストにも応募。「学校でコンテストを知り、クルマには少し興味があったのでやってみようと思った。しかし、現在あるクルマを少しずつ真似て、自分のクルマをデザインしたので、ただの(インパクトの少ない)クルマになってしまった」と振り返る。そこで、今回は見た目のインパクトとオリジナリティが欲しいと考えた。

まず当初は機能を重視し発想を始めたと高橋さん。「例えば消防車をデザインしたが、そうすると梯子やポンプなどのイメージが強く、どうしてもオリジナリティが足りないと感じた」という。

そこで、「気分転換に動物の画像などを見ていたら、動物の形がモチーフだったら可愛らしいかなという気持ちから、新たな発想を始めた」と述べる。「自分はもともと子供に対するデザインがしたかった。クルマであれば、乗るだけではなく、ミニカーなどで(子供が)遊ぶこともあるので、子供にも大人にも愛されるデザインが良いと考えると、可愛いデザインしかないと思った」と説明。

同委員会アワードワーキンググループリーダー川崎重工業の木村徹氏は、「繋げて広がる絆と空間というコンセプトは、パーソナルモビリティが持っているプライバシーを守りながら、希薄になりがちな繋がりを、具体的な構成で達成。近未来のコンパクトなモビリティのあるべき姿を提案することが出来ており、非常にまとまりのある素晴らしい作品だ。愛嬌のあるラットの雰囲気をモチーフにした顔や、リアホイールの機能も満足させる造形力も大賞に相応しいと評価された」とコメントした。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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