Audi Team Hitotsuyama、今季初戦は決勝で大幅ポジションアップを果たし8位入賞

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#21 Audi R8 LMS ultraの今季初戦、予選は16位だった。
#21 Audi R8 LMS ultraの今季初戦、予選は16位だった。 全 7 枚 拡大写真

4月5~6日に岡山国際サーキットで開催されたSUPER GTシリーズ開幕戦。GT300クラスのAudi Team Hitotsuyamaは、予選16位から決勝で順位を上げて8位に入賞と、決勝での強さを実証するようなレース運びを見せた。

この時季にしては異常と言ってもいいくらいの低温環境下での戦いとなった開幕戦岡山。リチャード・ライアン&藤井誠暢の#21 Audi R8 LMS ultra(タイヤはヨコハマ)は、予選Q1で惜しくもQ2進出を逃し、16位だった。Q2進出ラインの13位とは0.131秒差という僅差で、年々ハイレベル化しているGT300クラスの厳しい戦いを象徴するような結果でもあったが、辛いポジションからの出走となった翌日の決勝は、ドライバーの藤井が「R8は決勝レースでこそ強い」と予選開始前に評していたマシンの素性の良さが裏付けられるような展開となる。

決勝前半担当は藤井。オープニングラップで前方のGT500クラスに混乱が生じ、藤井はその余波を避けるために順位を落としてしまう。1周終了時点で、まさかのクラス23位(24台中)。しかし、ここからがR8のレースでの強さと、強力なドライバーコンビ、充実のチーム体制の真骨頂発揮だった。一時的な強雨もあったりするなか、「安定した高いアベレージラップタイムで走ることができ、粘り強く順位を上げていくことができました」と言う藤井の力走で、各車が後半担当ドライバーへのバトンタッチを終えた頃には、ライアン駆る#21 アウディR8はトップ10圏内に浮上していたのだ。

名手ライアンはさらにポジションを上げ、最終的に8位でゴール。Audi Team Hitotsuyamaは、ラクではない展開のなかで貴重なドライバーズポイント「3」を得た。藤井は「シリーズ(チャンピオン争い)のことを考えると、重要な3点だと思います」と語り、「素晴らしい仕事で僕たちを送り出してくれたチームの全スタッフ、チームを支えてくださるAudi Japanさんと(ドイツ本国の)Audi Sportさん、そしてヨコハマタイヤさん、リチャード、最後まで21号車を応援してくださった全ての方々にお礼を言いたいです」と続けた。

予選順位からは8つ、不運に見舞われてさらに後退した1周目の23位から見れば都合15ポジションアップという大浮上劇で、「R8はレースで強い」が明確になった内容の開幕戦を終え、藤井は今後に向けてこう語る。「苦しい展開のなかでもベストを尽くせたと思いますし、レース距離を走ったことで(さらなるマシン改善への)課題も見えてきました。ここからマシンやタイヤをさらに煮詰めて、R8のポテンシャルをもっと発揮できるよう、チーム一丸、全力で頑張ります」。

次戦は5月3~4日の富士スピードウェイ戦。直線の長い富士は、レギュレーション的な部分の影響でR8の得意コースとは言えない。だが開幕戦より200km長い500kmレースだけに、レースで強いR8の強みが一層活きる展開となれば、さらなる上位進出の可能性も高まってくるだろう。

《遠藤俊幸》

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