帝人「エコペットペーパー」、三陸鉄道の全線再開記念証に採用

鉄道 企業動向
帝人「エコペットペーパー」を使用した三陸鉄道の記念乗車証明書。画像は4月5日に全線の運転を再開した南リアス線の乗車証で、北リアス線(4月6日全線再開)の乗車証とはデザインが異なる。
帝人「エコペットペーパー」を使用した三陸鉄道の記念乗車証明書。画像は4月5日に全線の運転を再開した南リアス線の乗車証で、北リアス線(4月6日全線再開)の乗車証とはデザインが異なる。 全 1 枚 拡大写真

4月6日までに全線の運転を再開した三陸鉄道の記念乗車証明書に、帝人のリサイクルポリエステル紙「エコペットペーパー」が採用された。帝人は「リサイクルポリエステル紙がこのようなチケット類に採用されるのは、世界で初めて」としている。

三陸鉄道は、岩手県内の宮古(宮古市)~久慈(久慈市)間71.0kmを結ぶ北リアス線と、盛(大船渡市)~釜石(釜石市)間36.6kmを結ぶ南リアス線を運営している第三セクター。2011年3月の東日本大震災による津波で南北両線とも路盤が流失するなどの壊滅的な被害を受けた。その後順次復旧し、今年4月5日に南リアス線、翌6日に北リアス線が全線の運転を再開している。

「エコペットペーパー」は、帝人グループの再生ポリエステル繊維「エコペット」を原料とした、ポリエステル製の湿式不織布。帝人によると高い耐水性があり、ぬれても破れにくい。この特長が「全線運行を再開する三陸鉄道の『夢が破れない』というイメージと合致」することから、記念乗車証に採用されたという。

記念乗車証は南リアス線用と北リアス線用の2種類あり、各線で運用されている車両のほか、区間ごとの運転再開日を記した路線図がデザインされている。各1万枚限定で、全線の運転再開以降に三陸鉄道の各線を利用した人に無料で配布されている。

帝人は「エコペットペーパー」を屋外で使用する記録用紙のほか、ハザードマップやトリアージタグなどの災害対策用品としても展開している。今回、三陸鉄道の乗車証明書に採用されたのを機に、「水に強い環境配慮型の印刷用紙」として屋外で使用される入場券やポスターなどの用途にも拡大展開するとしている。特定の地域で回収したペットボトルなどを原料とした「エコペットペーパー」を同じ地域で災害対策用品や入場券、ポスターなどの印刷用紙に使用する、「地産地消型リサイクル」も提案していくという。

《山内 博》

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