【日産 スカイライン 発売】車体剛性アップでノイズを低減

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日産・スカイライン
日産・スカイライン 全 8 枚 拡大写真

日産『スカイライン』は、車体剛性を上げることにより、走りの性能の強化とともに、ロードノイズ低減にも注力した。

「クルマの大きな音源はエンジン、風切音、ロードノイズの3つだ」とは、日産自動車インフィニティ製品開発本部インフィニティ製品開発部音振性能グループの三山栄仁さんの弁。

「スカイラインはハイブリッドなので、エンジン音が止まってしまうことから、相対的にほかが目立ってしまう」という。さらに、「スカイラインはランフラットで太いタイヤを履くモデルもあるので、ロードノイズを下げるのに非常に苦労した」と話す。

三山さんは、「単純にタイヤを細くするとか柔らかくするという解決法策ではなく、車体剛性をしっかり磨き上げると同時に、音という視点で細かい工夫を行って解決してきた」という。

段差などで路面から大きな入力があった時、室内の空気が振動し、不快に感じることがある。このドラミングに対しては、リア側の剛性を大幅に上げることで対処した。三山さんは「人間が低周波で感じる音は50から60ヘルツ。その波長で車体も歪むことから、そうした局部的な変形が重要になる」と説明。

そこで、「そうした変形を効率よく抑える構造にすることで、リア部分の変形をしにくくした結果、大きな入力に対しても、音になり難いような作りが出来ていると思う」とコメント。

また、「ハーネスなどを通すためにボディには穴が開いているが、こういうところを小さくしたり、パッキンなどを工夫することでロードノイズを抑える効果がある」と述べる。

「日産では、デジタルで一つ一つの穴の面積などを計算しながら、最初から設計することで、無駄な防音材を使用せずになるべく穴を小さくしている。そのうえで、適切な防音材を設計し、効果的な遮音を実現した」と三山さん。

さらに「ベースの良い車体で、穴を極力小さくする設計を行うことで、車体としての競争力が向上した結果、日本発のプレミアムならではの完成度になったと思う」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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