ベトナム反中デモ拡大、マレーシア企業も巻き添え被害

エマージング・マーケット 東南アジア

ベトナムで反中国デモが一部暴徒化し、工業団地で中国系企業の工場などが襲撃を受ける事態となっているが、マレーシア企業も巻き添えで被害を受けた。ザ・サンが報じた。

家具メーカーのラティチュード・ツリー・ホールディングスがブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に対して明らかにしたところによると、ベトナム・シンガポール工業団地にある、ラティチュード子会社のラティチュード・ツリー・ベトナム・ジョイント(LTV)の工場に暴徒が押し寄せ、オフィスビルが破壊行為の被害を受けた。重要なデータや許可証、ライセンス、文書などが破壊されたり燃やされたという。暴徒はLTVの工場に放火しようとしたが、LTVの従業員が火を消し止めたという。生産設備は影響を受けていないが襲撃を受けて、生産活動は13日午後から当面の間停止される。暴徒による襲撃が続いているため工場再開のめどは今のところ立っていないが、状況を監視するという。また、安全面の配慮から向上への立ち入りを禁止しているため金銭的な被害額は明らかになっていない。ただし、オフィス機器や工場の機械類、建物は保険に入っており、暴徒による攻撃も補償の範囲内だという。

また別の家具メーカー、ポーフアットも、子会社ポー・フアット・ファーニチャー・インダストリーズ・ベトナムの、ビン.ズォン省とドンナイ省にある工場が襲撃を受けたと明らかにした。機械類は被害を受けていないものの、工場の操業は一時停止している。

千田真理子

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