【スーパーフォーミュラ 第2戦】レース2、ロッテラーがポール・トゥ・ウインで今季初優勝

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レース2を制したアンドレ・ロッテラー。写真:TOYOTA
レース2を制したアンドレ・ロッテラー。写真:TOYOTA 全 12 枚 拡大写真

全日本選手権スーパーフォーミュラ(SF)第2戦は18日午後、富士スピードウェイで決勝レース2(35周)を実施し、ポール発進のアンドレ・ロッテラーが優勝、今季初勝利を飾った。

予選日から絶好のレース日和が続いた富士。決勝レース2は午後2時30分にフォーメーションラップスタートとなり、約160kmの“中距離戦”が始まった。午前のレース1が約114kmの短距離戦、行ったきりの勝負だったのとは違い、レース2はドライタイヤでスタートした場合に4輪タイヤ交換義務付けというフォーマットで競われる。

昨年までスタート超絶巧者として知られたロッテラー(#36 PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)だが、今季は開幕戦、この日のレース1と、もうひとつのスタートが続いていた。ニューマシン「SF14」はハンドクラッチ採用車、そこへの対応にやや苦慮していたようで、本人も「スタートが唯一の心配だった」とレース後に語っている。しかし、「ジェームス(ロシター= #3 KONDO RACING/トヨタ)と話をしたんだ」ということで、そこからヒントを得たらしく、「『サンキュー、ジェームス』だね」との好スタートを披露し、ロッテラーはトップの座をキープして発進することに成功した。

その後、タイヤにフラットスポットをつくってしまう一幕もあったロッテラーだが、それがレース展開に大きな影響を及ぼすことはなく、予定よりやや早めの11周目にピットインしてタイヤ交換義務を消化した後も、翌周以降にタイヤ交換した上位のライバルたちに実質的なトップを譲ることはなかった。レース後半、2秒以内の差で追いすがっていたジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#19 Lenovo TEAM IMPUL/トヨタ)を振り切り、ロッテラーは優勝のチェッカーを受ける。

「JP(オリベイラ)との戦いは、見た目以上にハードなものだったよ」と振り返るロッテラー。ただ、「(前が)クリアな状況で走れれば、自分のマシンが速いことはわかっていた」ということで、ニューレコードタイムをマークした予選からの好感触をしっかり結果につなげての今季初優勝となった。スタートの不安もおそらくこれで解消だろう、3年ぶりの王座獲得に向けて大本命がいよいよ本領を発揮してきた印象だ。

2位はオリベイラ。3位には中嶋一貴(#37 PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)が続き、4位がロイック・デュバル(#8 KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)ということで、結果的にレース1の上位4人がレース2でも順番を入れ替えつつトップ4を占めた。オリベイラが1位+2位、一貴が2位+3位、デュバルが3位+4位、ロッテラーが4位+1位という具合である。レース内容から見ても、この4人の元シリーズチャンピオン(2009~12年のFニッポン王者)が今季タイトル争いの中核を成すことは間違いなさそうで、現段階のランキングは下記のようになっている。

デュバル/15.5点
ロッテラー/13.5点
オリベイラ/12点
中嶋一貴/10点

これに現在9.5点のロシター(今日は6位+17位)以下の面々がどう絡んでいくかも興味深いところだが、決勝レース2ではホンダ勢の上昇機運も感じられた。昨年のチャンピオン・山本尚貴(#1 TEAM 無限/ホンダ)が5位と気を吐き、ホンダ勢の今季決勝最上位を記録。まだまだトヨタ勢先行の状況に大きな変化はないが、次戦以降の巻き返し本格化に注目したい。

SFの次戦第3戦は約2カ月後、7月12~13日に今回と同じく富士での開催となる(第3戦は決勝250kmの通常1レース制)。なお、その前に一貴(トヨタ)、ロッテラー、デュバル(以上アウディ)らは、6月14~15日決勝のル・マン24時間レースという大一番を戦うことになる。

《遠藤俊幸》

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